福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】充実した2学期に! 校長 山田耕司

〇 もう15年くらい前のことでしょう。当時福岡県小学校社会科教育研究会の世話役をしていました私の学校に、研究同人の権藤與志夫先生(元九大教育学部長)がたびたびお寄りくださいました。そのご教授で後に大学に勤めることにもなりましたし、仏教への関心ももつようになりました。ある時購読する新聞が話題になり、「文化教育欄は日経がいいですよ」のご推薦があり、朝日・西日本と共に読むようになりました。今回ご紹介していますのも日経のコラムです。社会学者の橋爪先生(プロテスタント信徒)が、旧約聖書出エジプト記の言葉「心配するな、何を語るか私が教える」に触れ、「子どもは、そこに存在するだけで価値がある。そして自分で変化する。大人は、その成長の環境を整えるだけ。その変化の、ほんの手助けをするだけだ。」と結ばれておられることに共感します。

○ 長い夏休みいかがお過ごしでしたか。自由研究ははかどりましたか?
私は北海道旅行の1日、4年生の孫娘を自由研究の一つにと、白老町の「ポロトコタン」に伴いました。移民が100万人を越えた日本は、外国人労働力に依存し共生する時代がそこまで来ています。日本は単一民族の国と誤解しがちな子どもに、「北日本には昔から北方狩猟民族アイヌが住んでいたんだよ」を気づかせたいと思いました。白老のポロトコタン(アイヌ語で大きな湖の集落の意味)は、中学校の教科書にも採用される民俗遺産です。
 湖のほとりに6軒の家屋があり民俗舞踊も公開され資料館展示もあります。孫娘は「私にはちょっと無理」さえない表情です。それでもアイヌの歌を聞き、集落の写真撮影とアイヌ舞踊の録画は撮りました。アイヌ民話の絵本も1冊求めました。次に何かのきっかけで自身で紐解くとよいでしょうから。「子どもは、そこに存在するだけで価値がある。そして自分で変化する。大人は、その成長の環境を整えるだけ。その変化の、ほんの手助けをするだけだ。」

○ 1年でもっとも長い2学期のスタートです。創立50周記念行事「木製遊具」が南運動場に設置されました。9月はファミリースポーツデーに向けての練習が多くなります。10月は九州地区教員研修会で200名の先生方が来校されます。3年間取り組んできました本校のアクティブ・ラーニングを公開します。11月3日は「愛校バザー」です。私たち大人にもたくさんの喜びをもたらしてくれる子どもたちの活躍が楽しみです。充実した2学期にいたしましょう!

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【小学校の校長室から】日中韓 国 際 交 流  教頭 米倉信彦

○7月7日(金)に第4回目となる日中韓国際交流が行われました。
 この訪問団は、5年ほど前に始まった日中韓児童友好絵画展で優秀な成績を収めた児童とその保護者や引率の教師で構成されており、福岡で行われる表彰式に参加する前日に海星小学校に立ち寄って子ども達同志の交流を行っているのです。
 今回は、中国から子ども11名大人6名、韓国からは子ども14名大人17名総勢48名の方が訪問団として来校していただきました。朝9時に学校に到着した訪問団は、すぐに各教室の授業を見学して回りました。2年生が音楽の授業でスイミーの歌を楽しそうに歌っているところを、興味深そうに見学していました。1年生と4年生は算数の授業でした。小学校中学年ぐらいの中国の子ども達が、ノートや教科書を覗き込んで見ていたのが印象的でした。
 中国の子ども達が図書室で興味を示したのが、畳コーナーでした。中国では畳のように下に座ることが少ないそうで、畳の上をごろごろと転がって楽しんでいました。

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 3校時は、全校が学院の講堂に集まっての、交流集会が行われました。 本校聖歌隊に始まり、中国の子ども達が披露してくれたのは、京劇の踊りを1人が踊り、他の3人の子が毛筆の作品を書くというものです。写真右から、14歳、6歳、9歳の3人が見事な達筆の作品を仕上げました。

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この作品は、マリアロビー奥の掲示板に掲示してありますので、ご覧ください。
 韓国の子ども達のパフォーマンスは、なわとびとダンス、全員の合唱でした。韓国の子ども達が一生懸命演技している姿に大きな拍手が送られました。

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 この後、縦割り班に分かれて、三国参加で遊びの交流が行われました。各班ごと「折り紙」「トランプ」「けん玉」「フルーツバスケット」「将棋・動物将棋」「とんとん相撲」「蹴鞠・竹馬・ドッジビー」を担当するグループに分かれて、中国・韓国の子ども達と楽しい
時間を過ごすことが出来ました。言葉は通じなくても、子ども達はすぐに打ち解けあって一緒にゲームを楽しんでいました。

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 本当に短時間の交流でしたが、お隣の国のお友達や、文化について触れたことで、海星の子ども達は色々な刺激を受け取ったことでしょう。これを糸口とし、周りの国と仲よく交流していく国際性豊かな子ども達が育ってくれることを願っています。

○甚大な被害をもたらした『九州豪雨』から10日目を迎え、朝倉市などでは、なお18人もの方の安否が分かっておりません。(13日現在亡くなられた方は30人)その家族や知人の焦燥感・失望感は計り知れません。なお、5年生の農村民泊先のうきは市は、大きな被害が無く、安堵いたしました。この豪雨により被災された皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられました方々のご冥福をお祈りいたします。子ども達も、昼食前のお祈りにて東日本大震災で被災された方々、熊本地震で被災された方々と共に今回の九州豪雨で被災された方々のためにお祈りをしております。

○いよいよ19日(水)は第1学期の終業式です。子ども達は、学期の始めに立てた目標を十分に達成することができたでしょうか。これから40日の長いお休みに入ります。健康に気をつけ、有意義な夏休みを過ごして、新学期に元気な姿を見せられるようにしてください。

【小学校の校長室から】帰属意識とコスミック教育 校長 山田 耕司

〇 モンテッソーリ教育をご存知でしょう。「個」の確立を尊重するこの教育では、「日常生活」「感覚」「言語」「数」「文化」の5分野の教具を使ってお仕事(遊び)をします。さらに、先進的なカトリック園では欧米に倣い「コスミック教育」をこの5分野に加えています。園児は、お仕事を自己選択し満足するまで没頭します。このプロセスで子どもに自信・心の安定・自律が高まります。多くのカトリック幼稚園や隣接するマリア幼稚園でもこの教育のよさを知り、教育・保育の中心として行っております。
本小学校も、この教育のよさを生かした「聴き合い活動」を10年前から進めております。

〇 創世記。旧約聖書の「モーゼ五書」の内、最初の「天地創造」の部分です。紀元前6世紀、ユダの地(パレスチナ)からバビロニアに強制移住させられ奴隷状態にあった「バビロンの捕囚」から故郷に帰還したユダヤ人は、自分たちの宗教(唯一神であるユダヤ教)を高め、ルーツ(帰属)を明らかにするために「創世記」を書き始めました。約2500年前のことです。
 この「天地創造」(全てのものは神さまによって創られました)を学んで「宗教的帰属意識」を醸成するのがコスミック教育です。

〇 人は、ものごとが思い通りに成就した時、うまくいかなかった時、「それは○○のせいです」「それは私の責任です」と責任の所在を明確にし、心の整理を行います。これを成功と失敗の「帰属意識」と言います。自分の責任とするのを「内的帰属」、他者や自分以外の責任にするのを「外的帰属」と言います。「それはすべて私自身の頑張りです。誉めてあげたい」「それは社会が悪いからです」「先生のお陰で合格することができました」「学校が楽しくないのは○○君がいるからです」……。
どちらにしましても、人は自ら心の安定を図り、次への意欲を培います。

〇 「内的帰属」や「外的帰属」を超えるものがあります。「宗教的帰属」です。成功事例の場合は「神さまの思し召し」と感謝し、失敗の場合は「すべて神さまの御心のままに」と従順に謙虚に現状を受け入れます。外国のスポーツ選手がことを始める前に成功した時に、天を仰いで十字を切る場面をご覧になったことがおありでしょう。誠に平安で平和であります。
〇 ご案内のように大学入試制度が2020年度より変わります。高校や予備校ではその対応に追われています。一体どのように変わるのでしょう。数学のプレテストを覗いてみました。
  「公園に銅像を建てましょう」と言う問題です。公園の面積に応じて、どの位置にどの程度の高さの銅像を建設するかを数学的方法を使って解くのです。公園に立つ銅像を見た経験が生かされます。銅像の存在意義が銅像の位置、大きさ、高さを決めます。見る人からの仰角は体験が裏打ちします。暗記や練習・訓練だけではこのテストへの対応はできません。
 これからの子ども達に必要になる力は、従来から求められている思考力・問題解決力・コミュニケーション力に加えてコラボレーション力(共同企画・協働製作)だと言われます。 

〇 「個」にとって望ましい能力や帰属意識の醸成は、小学校の知的・身体的・心的要素を充足した教育的体験が欠かせません。学校行事、夏季合宿や農村民泊、実習・観察・実験・調査等種々の形態の学習活動、冒険や体力を伴う遊び、異年齢集団活動、そして宗教的行事と宗教教育がそれを構成します。このプロセスで「個」に集団に、求められる能力と自信・心の安定・自律・他者への愛情の高まりが醸成されます。

【小学校の校長室から】あいさつは笑顔のもと 教頭 米倉信彦

○ 学校では、毎朝縦割り班であいさつ運動を行っています。ほとんどの子ども達が登校にスクールバスを使っていますから、メンバーが全員揃うのは、7時50分すぎることもあります。高校第二校舎前のスクールバス駐車場から大急ぎで走ってくる係の子。先に芝生広場に来ている子は、すでに係のタスキをかけてあいさつを始めています。
バス停から走ってきた係の子も、タスキを素早くかけて芝生広場に広がり、登校してくるお友だちにに一生懸命あいさつをしています。
 最近では、登校して来た子ども達も大きな声であいさつを返せるようになってきました。中には、まだずっと遠くにいるのに、係の人に向かって大きな声を出してあいさつができる子ども達もいます。とても気持ちいいものですね。
 あいさつは、コミニケーションの第一歩であり、笑顔のもととなるものです。「おはようございます!」とあいさつしてみてください。「あいさつしてイヤな気持ちになった」なんてことは滅多にありません。また、「あいさつされて嫌な気分になった」なんてこともないですね。あいさつは、するのもされるのも気持ちがいいものなのです。誰かにあいさつをするということは、その相手を「認めている」ということになります。認められていると感じれば、人は喜びます。自分を認めてくれた人に対して好意的に接するようになります。あいさつをするだけで、このように人間関係は良くなっていくのです。           
さらに、あいさつをすると、笑顔を自然と作ります。暗い顔であいさつをする人はあまりいません。「おはようございます!」とあいさつをしている人の顔はほとんどの場合が笑顔になっています。あいさつをすると自然と笑顔が増える、これも大きなメリットですね。おはようございます。こんにちは。こんばんは。さようなら。はじめまして。よろしくお願いします。いってらっしゃい。おかえり。おやすみなさい。・・・一日のうち、あいさつをする機会は何回もあります。保護者の皆様も、ぜひ子ども達と一緒にあいさつをして、笑顔いっぱいの海星小学校を作っていきたいものですね。

○毎年梅雨が始まる頃になりますと、南運動場の草刈りが造園業者さんによって行われています。
今回も運動場やガイアの森入口、土手などの草を綺麗に刈り取ってもらいました。南運動場がとてもすっきりしたのですが、理科室前から2年教室前の土手(約50M)は、雑草園として草を刈り取らずに残してあります。これは、昆虫がすみつき、隠れる場所を確保しておくためです。
 このエリア(通称は海星雑草園)で、観察ケースや虫取り網を持った子ども達が嬉々として虫を捕まえています。トノサマバッタ・ショウリョウバッタ・カマキリ・だんごむしなど、あっという間に観察ケースの中がいっぱいになります。
低学年の教室では、観察ケースがずらっと並びます。『昆虫好きは、理科好きの第一歩』、自然豊かな海星の校庭で今日も理科を愛する子ども達が育っています。

○6月17日(土)は、『夏の公開参観日・み心のつどい』が予定されております。保護者の皆様に参観していただくことはもとより、お知り合いの方に、本校の受験を考えていらっしゃる方がおられましたら、ぜひご紹介くださいませ。

【小学校の校長室から】開校50周年ミサ 宮原良治司教様の司式で 校長 山田耕司

〇 夜来の雨も上がり初夏の晴天に恵まれた5月13日土曜日、開校50周年記念ミサが本学院講堂で執り行われました。司式は福岡司教区教区長ドミニコ宮原良治司教様です。日頃からご指導いただいております隣接しますカトリック老司教会夫津木神父様も陪席してくださいました。
 この日のために、11名の音楽クラブが合唱隊として練習し透き通るような歌声を披露しました。全校児童も、それはそれは美しい斉唱を捧げることができました。

〇 司教は、イエス・キリストの12人の弟子ペトロ・アンデレ・ヤコブ・マタイ・トマス・タダイ・フィリポ・ヨハネ・バルトロマイ・シモン等の後継者です。
 宮原司教様は福岡・佐賀・熊本3県55教会約3万人の信徒の司牧責任者です。長崎県五島列島の中通島桐の出身です。夫津木神父様も五島出身で、お母様は6年生が修学旅行で訪れる長崎外海町出津(しつ)の出身です。お二人とも潜伏キリシタンの深い信仰を伝える敬虔な家庭に育たれました。

〇 司教様は、50周年記念ミサの「説教」で子どもたちに語られました。
 50周年のミサの目的は、3つあります。①この学校を作り育ててくださったシスター方や先生方、卒業生先輩の方々に感謝する ②神様に感謝する③今あることに感謝することです。
 50周年は、只過去のことに思いを馳せるだけではありません。私は、この機会に皆さんに「心の宝物」を持ってほしいのです。心の宝物は4つあります。①周りの友だちを大切にする心 ②「ありがとう」感謝の心 ③「ごめんなさい」赦しの心。 そして4つ目です。これはどこの学校にもあるもではありません。カトリックの学校の特色です。④お祈りを大切にする心です。4つの心を実践して本当の心をつくって下さい。そのことが、神様が願う「平和な社会をつくること」につながります。

〇 前校長シスター入江先生をはじめ21名の来賓の方々、70余名の保護者の皆様にもご出席頂き、穏やかな清々とした雰囲気の中でミサは行われました。「『感謝』の心が一つになって神様に捧げられましたね」と、シスター入江の感想です。
ミサ後司教様を囲んで記念写真を撮りました。

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〇 50周年行事は、この記念ミサをスタートに2月まで続きます。12月8日学院創立記念日の前日7日には、記念式典を行います。私たちの小学校をつくって頂いたマリアの宣教者フランシスコ修道会のシスターのお話、全児童へ記念品の配布等を予定しております。この記念品は、先生方の手作り小冊子「海星の自然」で、「植物・樹木」「とり」「生き物」からなる3部作です。きっと一生の思い出になるでしょう。
 南運動場の整備も進めます。①慈しみのマリア様の花園の整備 ②記念巨大木造遊具の設置等です。ここで幼稚園児との「なかよしタイム」も企画します。

〇 その他にも、JOYクラブを招いてのクリスマス・コンサート、記念ファミリー・スポーツデー、記念学芸会、50周年記念誌「ひかり」の発行を企画しております。
 海星ファミリーの皆様に、子どもたちと共に50周年の喜びを味わっていただきたいと思います。