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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】第4号 平成22年5月15日 副校長 高木義則

国際化? 社会 
            
先月末から、一人のイギリスの女の子が本校で3年生の子ども達と生活を共にしています。彼女はイースターホリデーを利用してお母さんの里である福岡に来ていました。ところが、あのアイスランドの火山噴火で飛行機が飛ばず、予定通り帰国できなくなりました。突然の出来事でお困りになった保護者の方から、帰国するまでの期間、日本の学校に入学できればとのご相談を受け、短期留学という形で本校でお受けすることとなりました。公立学校でも受け入れできないことはないとは思いますが、手続的に難しかったようです。お困りになっている方があれば、何とかしてあげたいという本校の校風があればこその速い対応ができ、私自身もとても嬉しく思いました。
転入して二日目にはマリンワールドでの遠足があり、本校の子ども達と両手をつないで嬉しそうに見学する彼女の姿を見て、ほっとしました。2歳からイギリス在住の彼女、日本語はできるとのことですが、ちょっと心配もしていました。担任の先生の話を聞くと、日ごとに積極的になり、今では発表も頑張っているそうです。先日の学級だよりには「どんたくで はじめてしたよ きんぎょつり」という素直なかわいい俳句も紹介されていました。彼女の本来持っている積極性、素直さが見え、素敵だな と感じました。また、そんな彼女の魅力を発揮させてくれている、3年生の子ども達も本当に素敵だと思います。
考えてみますと、遠く離れた異国での火山噴火が、本校にも影響を及ぼすとは、本当に世界は狭くなった、国際化が進んでいるなと実感します。いや、もう国際化の「化」を取って、「国際」時代といっていいのではとも感じます。ある書物の中に「国際化社会」とは、一つ一つの国が独立しており、協調していく社会のこと、それに対し「グローバル化社会」とは国という枠を取り外し、地球 一市民という概念の社会である と書いてありました。
今年は、大河ドラマの放映に伴い、坂本龍馬の大ブーム、高知を始め、龍馬ゆかりの地がとても元気だと聞こえてきます。坂本龍馬は、幕末のあの時代に、藩という枠を超えて、日本人という意識を持って活動した数少ない一人だったことはよく知られています。龍馬没後140年以上たつ今、彼の思考の源流に立ち返り、私たちが、よりグローバルな視点、地球一市民との意識を持って考え行動することの大切さを思ういい機会ではないかと考えます。「環境」「核」「経済」等々、様々な問題の真の解決のためにも。武田鉄矢と同じ第一期龍馬世代の人間として、強くそう思います。
ところが、残念ながら現実にはなかなか人間の意識は難しいようです。私もいろいろな学校に行きましたが、地域によっては同じ校区の中でエリアによる対立意識が残っていたりしました。勿論、理由はあるのでしょうがとても悲しい事でした。皆さんの身の周りではそんなことはありませんか?皆さんの所属の組織の中で。実は学校でもあります(ありました?)。私はイデオロギー的な事でストライキをする当時の組合という組織が理解できず所属していませんでしたが、そのためにいろいろ言われたりしました。組合という組織の大切さがわかっていただけにとても残念でした。また、中学・高校の免許で小学校の教員になった私は所謂講師という身分で教壇に立ちました。そのことを仲間である教師に言われたこともありました。勿論夜学に通いすぐに免許は取りましたが、それはとても奇異に感じました。教師としての価値は、子ども達に対する情熱・愛情のあり方とより高い指導力だと今でも信じています。本校での体験を生かしドナルド・クレアさんがよりグローバルな視点を身につけこれからも明るく生き生きと活躍されることを祈ります。またこの出会いに感謝します。彼女は来週帰国します。