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【小学校-校長室から】フランシスコ教皇「イースター・メッセージ」 心から心へ

校長 山田 耕司

キリストの復活
○ 新型コロナウイルスによる苦難と死、そして世界的流行が引き起こす経済的困難で私たちは異例の日常を紡いでいます。
4月12日、キリスト教会では「イースター(復活祭)」を迎えました。ローマ教皇の伝統的な「ウルビ・エト・オルビ」(ローマと世界への復活祭のメッセージ)は、多くの部分、新型コロナウイルスに苦しむ人々に向けられました。教皇のメッセージを紹介しましょう。少しでも皆さんの心の癒やしになればと願います。
〇 「キリストの復活」、希望と新しいいのち、死に対する勝利の知らせは、心から心に伝わる、もう一つの『感染』のようです。
復活したキリストは、十字架の傷を負ったまま墓から出てこられました。「苦しんでいる人類の傷を癒やしてくださる」よう願いつつ、キリストを見つめましょう。
  祈りの連鎖
〇 新型コロナウイルスの直接的な影響を受けた感染者や死者、最後の別れもできずに愛する人の死を悼んでいる人々のために祈りましょう。「いのちの主が、亡くなられた方を神のみ国に迎えてくださいますように。また、今も苦境にある人、とくに高齢者と孤独な人に癒しと希望を与えてくださいますように」。「介護施設で働く人や、一時収容施設(難民)や拘置所(受刑者)にいる人といった、とりわけ感染リスクにさらされている人に対する、主の慰めと、必要な助けが欠けることがありませんように」。世界的流行によって、孤独に苦しんでいる人や失業した人、病者の治療に当っている医師や看護師・医療従事者、国民の生活を守る助けとなっている警察等の要員のために祈ります。
〇 ここ数週間の間に、無数の人々の生活が突然変わりました。多くの人々にとって、家にとどまることは、深く考える機会、あわただしい生活リズムから抜け出す機会、家族と共に過ごす機会となりました。一方、多くの人が不確かな未来や、失業のリスク、この危機がもたらす他の影響を思いわずらう時でもあります。
政治指導者に
〇 政治指導者にお願いします。国民の共通善のために積極的に力を尽くしてください。だれもが自分の尊厳にふさわしい生活が送れますよう、必要な方策や手段を提示してください。そして、状況がゆるすなら、普段通りの生活に戻す手助けをしてください。
〇 全世界が苦しんでいる今、貧しい人や路上生活の人、難民に特に目を向けなければなりません。
特定の国々への国際制裁の解除を呼びかけます。その制裁は当該国の市民に耐えがたい苦しみを与えています。最貧国の対外責務の帳消し、軽減を行ってください。「全世界における即時停戦を求める呼びかけに勇気をもって応えられるよう、わたしたちの平和であるキリストが紛争当事者を照らしてくださいますように」。特にシリア・イエメン・レバノン・イスラエルとパレスチナ・ウクライナ東部の政治指導者にお願いします。
無関心や利己主義
〇 無関心、利己主義、分裂、忘れること、これらの言葉は、今、この時にけっして聞きたくない言葉です。
恐れと死に圧倒されるとき、つまり私たちの心と人生における主キリストの勝利を受け入れられないとき、これらの言葉が優勢になると思われます。私たちはそれらをあらゆる時代から締め出したいと思います。
四王寺山の散策
〇 私は四王寺山の中腹に住んでおります。私の校長職も26年目に入りました。
未だ始業式も入学式もない子どもたちの嘆きを受け止めて山道を歩いています。静寂の中、風の音・小鳥の声・水のせせらぎが耳を潤します。祈りながら歩んでおります。神から深く深く考える時間を与えられました。
 教育のICT化・デジタル化の波が今回の新型コロナウイルス禍によって急激に現実味を帯びてきました。教育にも「不易と流行」があります。学校教育の基礎基本を担う小学校では特に「不易」が大切です。
お子様にフランシスコ教皇の話をかみ砕いて聴かせてください。国語の教科書にある物語文を朗読させてください。
お父さんと登場人物についていろいろ話し合いましょう。1年生は挿絵を自由に読みながらお母さんに私のお話を聴いてもらいましょう。家族が共に過ごす心豊かな時間です。