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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【卒業生近況】生きるための力  校長 山田 耕司

二つの震災
○ 1月17日は犠牲者6400余人の阪神・淡路大震災から25年四半世紀を記録する日でした。3月11日は犠牲者18400余人の東日本大震災から9年になります。
海星の小学生は毎日祈り続けます。毎年3月上旬には「3月11日を想うつどい」を行いけっして風化させません。
 私の属するモンテッソーリ教育研修会のメンバーに高知県安芸市で幼稚園園長をされているスリランカ人の神父様がいらっしゃいます。南海トラフに備えて幼稚園の移転または廃園を課題とされています。保育園が増加する中、市に一つしかないカトリック幼稚園の存続には市の強い要望もあります。

○ 神戸の震災はボランティア元年でした。当時大学受験生だった次男が、友人と震災を話題にする中で「是非ボランティアに神戸の長田に行きたい」と懇願したのには参りました。
「隣人愛」、小学生のときからその教育を大切にしたいと思います。南海トラフや首都直下型地震が心配される今、次の世代につなぐ教育をしたいと、強く思います。

○ 神戸の長田区は中小の工場や住宅が密集する地域でした。大震災で大規模火災が発生し町は全壊しました。そんな町を寅さんが第48作「寅次郎 紅の花」で訪れ住民を励まします。25年後の現在、長田の町は、生活のしやすさを求めて関西各地より転入者がやってきます。復興住宅にも新規転入者が増えましたが、今も震災経験者12名が孤老として生活をしています。その隣人をボランティアが支え続けます。こうして大震災の風化は進みますが、孤老は生きていきます。

隣人愛
○ カトリック校としてのよさの一つは、「隣人愛」を醸成することです。いつ自分の目の前に「困っている人」が現れるか分かりません。その時何か行動できる人でありたいと思います。それをイエスさまが喜ばれるから人は実行します。
「よきサマリア人のたとえ」の教えを思い出します。

○ 海星小のクリスマス募金は、海星小創立者マリアの宣教者フランシスコ修道会のシスター方が活動される施設に送られます。今までの送金先はマダガスカル島の病院や南アフリカのエイズ家族のこども養護施設、コンゴの小学校、パキスタンの病院と多岐に渡ります。
 確かに、そこでシスター方が神さまの招きに応えて黙々と活動をしておられます。子どもたちの心温まるコインがその活動をちょっぴり支えます。

インドの村で
○ 以前、理事長先生の紹介で高学年が高校生と共にシスター延江のお話を学院の講堂で聴く機会がありました。
 シスターはメディカル・ミション・シスターズの日本人唯一の会員です。この修道会は医療をもって奉仕をします。
 ヒンズー教徒の村では、普段は宣教活動はしないで医療活動のみです。無医村に暮らす人々はいくつもの山を越えてやってきます。それでもクリスマスには人々を招いて小さなお祝いをします。深く静かな夜シンプルなミサを捧げます。牛舎から時々牛のなき声が聞こえます。マリアさまが出産した晩もこんな感じだったかもしれません。ミサの後、子ども達はシスター方手作りのスイーツを好きなだけ頬張って大満足。イエスさまのご降誕を宗教を超えて共に祝い心豊かになる夜です。別の村ではマリアの宣教者フランシスコ修道会のシスターが医療活動をされていました。
 「生きるための力」は自分にも他者にも必要です。

生きるための力を培うICT教育
○ 文科省は一気にICT活用教育に舵を切ることを決めました。デジタル教科書が導入されます。令和2年度に方向性を明示し、令和4年度高校、6年度小学校、7年度中学校の順で本格導入が想定されます。子どものパソコンの操作、ネットワーク環境、クラウド活用、ソフトの充実、教師の指導力の向上、ICT支援員や企業人材の活用など課題は山積ですがとにかく全国悉皆で始めます。一方、ICT教育展開には基礎基本の力が醸成されていないと、子どもの学力差は益々広がり、学習意欲を減退させる子どもの出現が増加すると言われます。
 そのため海星小では、教科学習や教育活動をカリキュラムとして位置づけ、環境を整備し、子どもたちに心・知・体三つの力を醸成しています。中学生になって自立し自己解決能力をもって歩むことができる喜びを味わうために大切な内容です。カリキュラム(内容・指導法等)は時代の要請や次代の求めをも捉えて毎年改善されていきます。そのためにも教師は研究テーマを掲げ共同研究に勤しみます。全ての児童が全学年の全ての教科学習や教育活動に参加できるといいですね。