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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】長崎で教皇ミサに 校長 山田 耕司

○ 2019年11月23日~26日、フランシスコ教皇が来日されました。私は24日長崎での「教皇ミサ」に家族や所属する光丘教会の人々と出席しました。2年担任の田中先生・只隈先生もご一緒です。長崎に到着する頃にはどんよりと重たい曇天は小雨から雨に変わりました。
 所持品・身体チェックの後、指定の野球場のスタンド席に着いたのは10時半でした。レインコートをまとい雨の中じっと教皇様の到着を待ちます。冷たい雨の中、聖歌を聴きオーロラビジョンに映る教皇様を観て勇気づけられます。2000人の聖歌隊には、純心女子高校生や南山小学校児童も加わっています。空模様は雨・稲光・小雨と変わり12時半には薄日が差してきました。

○ 13時15分司祭団の入場が始まりました。長い行列が続きます。教皇来日記念祭服を着けた神父様方は200人はおられるでしょうか。続いて司教団が祭壇席に着席されます。
 13時30分、パパモービルに乗られたフランシスコ教皇の入場です。「Viva! Pope Viva! Pope」の声が上がります。一段と大きいのは陽気な外国人の声です。日本人は懸命に3色の国旗(日本・バチカン・アルゼンチン)を振っています。

○ 13時50分「教皇司式ミサ」が始まりました。3万人の祈りが始まりました。
 祭壇には浦上天主堂小聖堂の「被爆マリア像」が安置されています。強いメッセージを感じます。
 教皇は今日の説教に「ルカ福音書23章35-43節」を使われました。「イエスの受難」の場面です。イエスは、衆議会とピラトの裁判が終わり、処刑されるためにカルワリオの丘処刑場に向かいます。イエスに対する人々のあざけり、共に十字架刑に処せられる犯罪人の回心があります。

○ 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。
 十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」すると、もう一人の方がたしなめた。「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。すると、イエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。 (ルカ福音書23・35-43)

○ 衆議会で民衆に裁かれ、ピラトの前で裁かれ、カルワリオの丘へ向うキリストに、群集からあざ笑いや沈黙が浴びせかけられます。十字架上では二人の犯罪人が声を発します。それぞれに自分の考えを述べます。ひとりは嘲笑、ひとりは回心です。 (聖書が朗読された後、教皇様のお話です)
 ここ長崎では、最初のイエズス会修道士パウロ三木をはじめ多くの殉教者を出しました。西坂の丘では600人が処刑され殉教しました。殉教は人にとって一番大切な神への信仰を命をかけて守り通すことを示しました。また、長崎は原爆により被爆しました。被爆は人間は過ちを犯しうる存在だと意識させてくれる行為です。
 被造物の主である神は、人間の尊厳、人間が全ての命を守るために働くことを求められました。あざ笑うのではなく、沈黙するのではなく、対立ではなく赦しの心をもって「対話」の言葉を発しましょう。キリスト者として発信しましょう。
続いて共同祈願は6カ国の信徒代表によって行われました。日本語・英語・韓国語・タガロク語・スペイン語・ベトナム語。神の前には、国や民族や性別や老若の違いはありません。等しく尊いいのち・存在です。それほど国際化が進んでいる長崎、九州です。ミサの終了は15時半でした。

○ 教皇は、爆心地松山公園で、核廃絶のメッセージを世界に発信されました。核の傘の下で自国だけの平和を享受することは許されません。西坂の丘では、数万人の殉教者が宣教へと駆り立てた「祈りと行動」の尊さを崇められました。
夜20時帰福。長い感動的な一日が終わりました。
 翌25日、全校集会で子どもたちに教皇様のメッセージを伝え、記念のキーホルダー(教皇様愛用の十字架ペンダントのモデル)を贈りました。フランシスコ教皇の清貧さを象徴する品です。今回の出来事を子どもたちの心に長く留めて欲しい願いと共に。