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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】ハロウィンと慰霊祭 校長 山田 耕司

○ 晩秋になりつるべ落としの夕暮れに家路を急ぐ人影を見る季節になりました。
 かぼちゃのランタンや魔法使いの衣裳が店頭に並びますと、今年ももう「ハロウィン」、クリスマスもすぐそこだなと思うようになります。日本でも子どもや若者のお楽しみ行事の一つとして「ハロウィン」が定着してきました。
 先日中学校同窓の集まりで友人から「山田、ハロウィンて何だ?なぜ仮装をして楽しむのか?」と聞かれました。「うん簡単に言うとお盆みたいなものかな。」「民俗学者の柳田國男の守護霊の話を聞いたことないか。遠野物語って知ってるだろう。あれだ。貴方、無神論者と言ってもご先祖様を大切にするだろう。」

○ ロンドンやパナマ(中南米)で海外生活をしました時、「ハロウィン」は土地の子ども達との数少ないふれあいの機会でした。「Trick or treat!」日本のお菓子は大人気でした。遠方からも集団でやって来ました。
 現在では欧米のキリスト教徒の家庭では、10月31日は「ハロウィン」11月1日は「万聖節=諸聖人の祝日」11月2日は「死者の日」で、合わせて万聖節の行事とします。この3日間を共同体として共に祈りを献げます。コラムにある「ハロウィン=万聖節」は正しくは「諸聖人の祝日」の前夜祭を意味します。

○キリスト教徒はクリスチャンネームを持ちます。多くの場合、自分の一生の「守護の聖人」としてゴッドファーザーから命名してもらいます。因みに米倉教頭先生は大天使ミカエル、私はペトロです。「諸聖人の祝日」はそれぞれが自分の守護の聖人に感謝のミサや祈りを献げる日です。次の日はそれぞれに所縁のある死者にミサや祈りを献げる日「死者の日」となります。キリスト教の教会暦とケルトの民俗信仰が結びついたのはアイルランドでした。「ハロウィン」はアイルランド人の移民によりアメリカに渡り子どもたちのお楽しみの行事となりました。

○ このようにキリスト教会暦では11月は死者を想う月になります。生きている人間が死者と出会う月です。秋の夜長、心地よい冷たい空気の中、人々は生命について神について黙想し深く考え祈ります。
本校では11月7日に夫津木神父様司式による「慰霊祭」を行います。子ども達に今ある自分の存在をじっくりと見つめ、神様からいただいた生命について考えてもらう。ご先祖様からの命のつながりを見つめてもらう。大切な宗教行事です。

○ 天皇陛下は10月22日、国民と190余国・機関の外国賓客が列席する「即位礼 正殿の儀」で、上皇陛下に倣い象徴天皇の姿を継ぐことを宣明されました。また神道の皇室行事では日本の安寧と地球の恒久平和を祈願されました。誰もが手を合わせて祈る秋です。どうぞご家庭でそれぞれの祈りの輪をお囲みください。