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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】さあ、夏休みです 校長 山田 耕司

○ 1年生、初めての夏季合宿の体験は如何でしたか。
「これがずうっと続くといいなあ」合宿が終わりに近づいた時、ひとりの3年生がつぶやきました。この子の中には体験のどんな魅力が宿ったのでしょう。
「学校は勉強するところ」と大人は子どもたちによく語ります。本当にそれだけでしょうか?
学校には、子どもたちが楽しみにしている行事や活動や環境が山のようにあるのです。その子なりにそれを見つけていろいろと組み合わせてやってみたいのです。気に入ったらとことんやってみたいのです。
○ 1学期が終わり子どもにとって緊張する時間が訪れます。「通信表あゆみ」を前にご両親の話に耳を傾けなければなりません。どんな時間が待っているのでしょう。話を聴きながら、「終わったこと」と思っている子もいます。自分なりに「頑張ったのに」と思っている子もいます。後悔している子もいます。親としてどう臨まれますか。どの子も誉められたいのですが…。
○ 私の6年生のころを思い出しています。夏休みにやりたいことが二つありました。ひとつは田舎の流れの速い江の川を小学校最後の夏にどうしても横断すること、新しく出来るカトリックの中学校に合格するために受験勉強に励むことです。宿題は日記をのぞいて7月の末までにやり遂げました。塾も家庭教師もない頃です。分厚い問題集「自由自在」を買ってもらい、これを3回は繰り返してやろうと目標を決めました。
お盆休みに田舎にやって来た父が川べりに姿を現し「おお、やっとるのう」と言って笑って見ていました。私は臆病で途中で溺れたらどうしようかと足がすくみ川の中央から引き返してしまいます。何度もチャレンジします。小1の時には軽く泳ぎ渡っていた父です。
灯下カリカリと鉛筆を走らせていましたら、祖母が「冷たいお茶でも飲みんさい」と置いていきました。4歳下の弟は側の蒲団でのんきに鼻歌を歌いでんぐり返しをしてコロコロ遊んでいました。祖母が作ってくれるご馳走と入浴後近所のお店で食べるかき氷が楽しみな夏でした。
○ 小学生のわが子との夏休みは中南米のパナマでした。熱帯のパナマは1年中夏です。遊びはサッカーと水泳です。毎日泳いでいるのですから上手になります。
子どもたちの夏休みの話題は毎年「旅行」でした。夏休み前になると目が輝いてきます。「今年はディズニーワールドよ」母親の一声に歓声が上がります。夏休みの計画はそれぞれ自分で作り私に見せにきました。
○ 小学生の孫が勉強道具を持って我が家にやって来ます。「お祖父ちゃま、ちょっと聴きたいことがあるんですけど」「教えてください」。わたしの書斎でカリカリやっています。年長児の双子の妹たちも食卓で平仮名を書いています。「お祖父ちゃまあ、おおかみって書いてみて」。何度も何度も繰り返して書いています。「これでいい?」幼稚園のモンテッソーリ教育の成果が随所に見えます。横から「もう字が汚い。書き直して」「どうしてちゃんと書かないの。何回も言ってますよ。お姉ちゃまはきれいに書きますよ」母親の声です。
○ 毎年200人の子ども達に接していますと、その子どもたちの仕草・行動に思わずにっこりしてしまいます。新しい発見をする喜びに満ちています。神様は一人ひとりに素晴らしいタレントをプレゼントして下さいました。その子にしかない特別のタレントです。
「聴く」「見つめる」「待つ」「大丈夫」「ほどほどでよい」私の好きな言葉たちです。子どもと接する時も私の心をよぎる言葉たちです。
子どもの内心まで「聴く」、子どものおもしろい仕草や行動を「見つめる」、結果は神様しか分かりません、ですからじっと「待つ」、いろいろ悩むけれど心配だけれど「大丈夫」、あんまりガンバリすぎないで「ほどほどでよい」ですよ。ゆとりのリズムがあったほうが次にもその次にも期待が膨らみます。
○ さあ、夏休みです。海星の夏休みです。我が家の夏休みです。特別の夏休みです。家族みんなで、どのようにして楽しみましょうか。充実させましょうか。