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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】海星小学校の特色 宗教教育 校長 山田耕司

○ 聖書に次の言葉があります。

「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(マタイ7章12節)

た、「受けるよりも与えるほうが、幸いである」(使徒言行録20章35節)

○ 文部科学省は急速度で進むAI・ICT社会の中で、こどもたちを巡る社会環境や学校環境の悪化に危惧し続けています。「いじめ」問題や「児童虐待」の事例が後を絶たないからです。こどもたちに確かな「規範意識」がもっと育つために学校教育で出来ることを提示しました。「特別の教科 道徳」の登場です。

○ 従来の「道徳教育」は、形骸化したもの、大人の価値を小さな大人であるこどもに教える「徳目主義」の傾向がありました。一方、公立学校では、このような「道徳教育」には必ずしも積極的でない動きもありました。「規範意識は家庭教育で育まれるもの」と家庭に委ねるほうがよいというスタンスが見られました。

○ アナログな文化、昭和の時代までは、家族の結びつきがまだ有効で、家族の文化がこどもたちの規範意識を育てました。規範意識とは一人ひとりの道徳観・倫理観のことです。同時に民族や所属する社会、時代がつくる一般的な社会道徳の規範がありました。
 ところが平成に入り、地球のグローバル化が進み、情報社会が急進的に発達してきますと、多様性が重んじられるようになりました。多様性は多民族間・多文化間だけでなく、日本の社会・地域社会・家族家庭においても急速に進みました。だんだんと規範意識の合意形成を図ることが難しくなってきました。

○ 例えば「いじめ」問題の被害者と加害者の立ち位置です。他者を軽視する・他者をあまり意識しない・他者を受容できない・共感的理解に喜びを感じられない等のこどもたちが育ってくると、「いじめ」をその場の「ノリ」で片づけてしますことも起きてしまいます。

○ 「人の嫌がることをするな」人の迷惑になることをしてはいけません。禁止です。これは自然法に基づく一般社会の最低限のルールです。例えば「暴力をふるってはいけません。なぜって、ふるわれる側の身になってください。嫌でしょう。だから、してはいけないのです」と。
 ところがイエスはおっしゃいます。冒頭の聖書の言葉をごらんください。「するな」という最低限のルールを守るだけではなく、さらに積極的に自分から「愛を示す」ことを勧めます。加えて「愛を示す」ことを他の人々にも広めることをも勧めます。

○ 「虐待の輪廻」ということが言われます。虐待を行う人の中には自らが虐待を受けて育った経験がある人が多いそうです。愛された体験をもつ人は愛することができます。愛し方を知らない人、愛する体験・喜びが乏しい人は「愛すること」の実感がわきにくいのです。お母さんからおかしをもらう喜びと妹におかしを与える喜びを比べてみましょう。あなたはどちらの喜びをより強く感じますか。イエスは「受けるよりも与えるほうがよい」と勧めます。

○ カトリックの学校福岡海星小学校は、「道徳」の目指す価値観や人間観を超えるものが宗教(キリスト教)にあると信じております。愛は道徳を全うします。
 こどもたちが携帯しております「児童手帳」の最初に3頁に亘って「12歳のわたし ぼく」を載せております。5つのこどもの姿(感じる・もとめる・かかわる・高める・はたらく)が具体的に記されております。どうぞご家庭でお子様とご一緒に読まれ何度も話題にしてください。そこに神様の愛に導かれる姿があります。
 私は毎月曜日の全校朝礼の後こどもたちが書いた「みことば作文」を見せてもらっています。一人ひとりの6年間を垣間見、こどもと共に歩み成長し神へ回心することができる幸せを頂いております。本年度は、5月の「マリア様のつどい」と3月の「卒業を感謝するつどい」の2回、全校で神の豊かなお恵みを頂く「ミサ」に預かります。保護者の皆様もご招待いたします。