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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】わたしは命のパンである 校長 山田耕司

○ 長い夏休みが終わり子ども達の歓声が返ってきました。学校はいいものです。ガイアの森の木々の葉もその声にぴっと緊張しています。
 8月6日(広島の原爆投下の日)から8月15日(旧盆の中日・聖母マリアの被昇天の祝日)までの10日間は、日本のカトリック教会では「平和旬間」として、特に祈りの日々を送ります。今年は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連資産」が世界文化遺産に登録されたこともあってさらに深い祈りとなりました。

○ 私はお盆休みを湯布院の湯布高原で過ごしました。気温27度は福岡に比べ大変涼しく感じます。見上げる夜空には赤い火星とアンタレス。そして天の川が見事です。こんなにも星屑を感じたのは30数年前に中米パナマのコンタドーラ島で見た夜空以来です。「あっ流れ星!」。遠く九重連山の山並みが濃く映ります。
 翌朝、長男と塚原高原にドライブに出かけました。開拓部落を通り広大な太陽光発電の現場を見て牧場へ。暑さのためか牛を一頭も見ることができません。
 「オニパン」の看板を発見しました。天然酵母使用、火・水・木休み、開店10時半とあります。陶器の小さな鬼のお面が門柱にちょこんと載っています。庭で家族ずれが喫茶をしています。からんからん戸を開けました。

○ オニのご主人は年輩のご婦人でした。工房で若い女性が二人働いています。次々に薫り高いパンが運ばれてきます。明日から長女の家族が合流しますので二日分の朝食用にと買い込みました。「おやおやお父さんが買出しですか。ご苦労様です」「どちらからお出でですか」。パン作りの様子を見たり会話を楽しんだりしました。

○ カトリックは「食の宗教」とも言われます。聖書の中には食事の場面が度々登場します。山上の説教での「5つのパンと2匹の魚」、水かめの水をキリストがワインに変える「カナの結婚式」、極めつけは「最後の晩餐」です。その記念は2000年後の今もミサ聖祭として毎日行われています。ミサはキリストと食卓を囲み、ぶどう酒とパン(種なしパン)を頂きます。 
 小麦がすりつぶされ、粉となり、こねられ、形作られ型にはめられ、焼かれて、パンは出来上がります。キリストは「わたしは命のパンである」(ヨハネ6-48)と言われました。イエスの言葉は、ご自分の命がすりつぶされ、粉となり、こねられ、型にはめられ、焼かれる覚悟の宣言です。ご自分の命を裂いて与えるという愛に生き抜くというイエスの意志の表明です。

○ カトリックの幼稚園に通う孫娘が、私が買い求めたパンの中から平たいパンを取り上げ「これ種なしパン」と娘に聞きました。その幼稚園のモンテッソーリ教育ではパン作りをしながら「キリストのミサ」の教えに触れるのだそうです。4歳児の中に確かにキリストが刻まれているんだと感じ、通園を勧めてよかったと思いました。

○ カトリックの福岡海星小学校では、このキリストの愛の教えに6年間通して触れることを大切にしております。6歳から12歳までの小さな子どもですが、その教えを一人ひとりにじっくりと刻みたいのです。そのことが、ひとりの人格を育み人生をたくましく生きる糧(規範意識の醸成)になると信じるからです。
 ご両親がそうであるように、人は、身をすりへらし、身を粉にして働き、焼かれるような痛みの中で生き、そうしてさらに、苦労して手に入れた糧を、裂いて、愛する者に差し出すのですから。ひとりの生き方によって、愛する者の輪は、わが子から家族へ、家族から隣人へ、隣人から他者へと広がっていきます。
 私達はこの夏、炎天下の被災地で汗を流す多くのボランティアの方に触れました。2歳の男児が救出されました。8月4日本校でもガイアの森・南運動場の整備が32名の保護者の方々によって行われました。10月の愛校バザーに向けての準備が後援会役員の方によって進められました。小6全国学力調査の結果が公表されました。子どもたち、応用力を身につけましょう。情報を整理して論理的に説明する力を身につけましょう。