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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【卒業生近況】塔の上から 教頭 米倉 信彦

○ 4月から教頭として新たに海星小学校での教師生活をスタートさせていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。

『2月終わりの暖かい日でした。正門をくぐり、カイヅカイブキの立ち並ぶ道を新しい背広に身を包み、靴ずれを気にしながら歩いて来る一人の若者(実は私です)がいました。  ―中略― 
 私が彼に初めて出会ったのは、もう22年前になります。広島の片田舎で生まれ、0歳の時教会へ洗礼を授かりに来て、おねしょをしてしまい聖堂内で大洪水。この大洪水を起こした張本人の彼はスヤスヤと寝ていましたが、若い母親は大慌て…。神父様もビックリ仰天、私も本当にびっくりしてしまいました。  ―後略― 
 私は、高い塔の上から見守っています。もし挫けそうになった時は、いつでも助けてあげますよ。(聖母マリアのことば)』
                                    創立15周年記念誌「ひかり第10号」より
 
 私が36年前に文集「ひかり」に寄稿した文章の一部です。私が奉職した年に書かせて頂いたものですが、当時は現在の乙女坂付近までカイヅカイブキの並木があったことがわかります。現在は門を入った右側に1本だけ高さ6m、幹回り140㎝の巨木となって残っています。
 私もこのカイズカイブキもマリア様に見守られながら育ってきた同志ということで大変愛着があります。苦しいことも悲しいこともたくさんありましたが、それ以上に楽しいことや嬉しいことが多かった36年間でした。また、いつでも神様、マリア様に見守られて、色々な時に助けてもらえましたし、正しい道に進めるよう常にアドバイスを受けることができたと思います。この後、何年海星小学校で勤めることができるか分かりませんが、日々子ども達のために精一杯走り回りたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○ 4月11日(火)は、本校の第50回入学式が行われました。男子28名、女子14名、 計42名の新しい海星っ子の誕生です。
 学院講堂にて、2年生から6年生の全児童と全職員とで、希望に胸を膨らませ、少し緊張した顔の1年生を大きな拍手で迎えることが出来ました。
毎回式の中で、カトリック校ならではの『メダイ授与』が行われています。学校長と宗教の山野井先生から1年生一人ひとりに「メダイ」を掛ける儀式です。
 「メダイ」とはポルトガル語です。英語では「メダル」と呼ばれています。キリスト教の聖品としてイエス様やマリア様をはじめ聖人・聖女の方々などが彫られた様々な種類の「メダイ」が存在しています。今回1年生に授与されたものは、表に守護の天使と子ども達が描かれた『守護の天使のメダイ』です。
 また、この「メダイ」の裏にはギリシア語で「キリスト」を意味する最初の2文字XとP、そしてギリシア語の最初の文字Aと最後の文字Ωがえ描かれております。これは、「初めであり、終わりである」永遠の神を表しています。

 2年生~6年生も、この「メダイ」を持っているはずですね。これを大切にすることで、神さまはいつもおそばにいて私たちを見守ってくださっているということを思い出してください。高校校舎の上には、私をいつも見守り続けてくださった大きなマリア様もいらっしゃいます。きっと私と同じようにみんなを助けてくださいますよ。