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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】きっかけとなるのは 副校長 野口 美智子

きっかけとなるのは       

 立春を過ぎ、柔らかな日差しの日が増えてきました。海星女子学院のキャンパスでも、ルルド前の紅梅・白梅が5~6分咲きになり、アクティブ・ラーニングホールの工事もいよいよ本格的になってきました。6月末予定の完成が待たれます。小学校に目を移せば、芝生広場や南運動場の桜並木のつぼみもほんの少し膨らんできたように思われます。マリアロビーには、5年生の手で、今年も雛飾りが飾られました。「チューリップの芽が出ています」「パンジーも少し元気になったみたいです」など、芝生広場で朝のあいさつ運動に立つ子ども達も、少しずつ春の足音を感じているようです。
 とはいうものの、ニュースで報道されているように、全国でインフルエンザが流行し始め、本校でもインフルエンザの欠席者が出はじめました。予防や早期発見が大切ですので、すぐに「インフルエンザの対応について」のプリントを配布し、ご家庭にも、うがい・手洗い、マスクの着用、朝の健康観察などをお願いするとともに、学校でも、20分休み・お昼休みのうがい、教室の換気、部屋の湿度の調節などに取り組んでいます。今のところ、何とか流行せずにすんでおります。21日(日)には公開学芸会がありますので、インフルエンザが広がらないように願っています。保護者の皆様にも、是非、「インフルエンザの対応について」を再度お読みいただいてご協力をお願いいたします。公開学芸会では、できるだけ学級全員そろって、精一杯の演技を見せることができるように、気を緩めずに取り組んで参ります。

 さて、「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」が、2015年12月22日(火)から、福岡市美術館で開催されています。「印象、日の出」から「睡蓮」まで展示されるこの展覧会を、大変楽しみに待っていた人も多いのではないかと思いますが、私もその一人でした。というのは、ここから印象派が始まったといわれる「印象、日の出」(1874年、モネやルノワールらが中心となった後に「第1回印象派展」と呼ばれる展覧会に出品され、特に話題を集め、「印象派」という呼称を生んだ作品)をぜひ見てみたいと思っていたからです。19世紀後半に起きたアートの一大ムーブメント「印象派」、その後の「ポスト印象派」のきっかけになった作品を、実際に見る機会があればと願っていたのです。
 展覧会が始まってまもなく、実際に出かけてみると、大変多くの入場者があり、なかなかじっくり見るというわけには行きませんでした。しかもきちんと確認をしていなかったので、なんと「印象、日の出」は2月4日(木)からの展示だったのです。日をあらためてやっと自分自身の目で見ることができました。
 1つの展覧会を複数回見ることはほとんどないのですが、今回、2回見ることによって見えてきたものがありました。「1回目で展覧会の全容がある程度把握できていたので、2回目はポイントを絞って鑑賞することができたこと。1回目で興味を持ったり、疑問に思ったりしたことについて、図録や関連本などで、ある程度の情報収集ができていたこと。」などから、2回目は、自分の見たい作品を、自分の考えていた2つのポイントからじっくりと鑑賞することができました。
 1つ目は、展覧会を見る前から考えていた、広重、北斎、歌麿など200点以上もの浮世絵を家中に飾るほど日本美術を愛していたモネが、いわゆるジャポニズムにどのように影響されていたか。2つ目は、1回目にみた中で感じた、「後のほうの『睡蓮』は、まるで抽象画だ」という感想から、モネがどのように自然を見、表現方法はどう変わって行ったのかです。パレット、黄色いレンズのめがね、パイプなどの展示も、モネの86年の生涯(1840-1926)を語りかけてくれるようでした。

 ある図工・美術関係のワークショップで、「このごろ、美術館や博物館に行ったことがない。あまり行かない大学生が多い」と聞いたことがあります。そういえば、色々な条件もあるとは思いますが、今回も、若い人より40~50代以上の入場者が多かったような気がします。私自身も美術館や博物館に気軽に行くようになったのは、福岡市に住むようになってからです。「いつか、本物を見てみたい、もっと詳しく知りたい」という「興味・関心」は、「印象、日の出」に限らず、さまざまなものについて、小学校高学年~中学生のころから持っていました。教科書の挿絵だったり、本の中の一枚の写真だったり、テレビで見たある場面だったり、先生のしてくれた話だったり、ほんのちょっとした「きっかけ」が、「興味・関心」になり、大人になってもずっと残っていて、出かけるのがちょっとおっくうになりがちな私の背中を押してくれています。

 今回の学芸会で、子ども達は合唱・合奏、英語劇、音楽物語、民話劇、創作劇、宗教劇など、さまざまなことにチャレンジしています。自分達でテーマを選び、脚本をつくって取り組んでいる学年もあります。先生や友達と一緒に工夫をすることで、一人ひとりの子どもに、たくさんの「学び」があると思います。できればこの学びが、次の何かのきっかけになってくれればと願っています。21日(日)9時から公開学芸会です。どうぞ、皆さまで、子ども達のがんばりを見においでください。