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【小学校の校長室から】スマホはつらいよ 校長 山田 耕司

スマホはつらいよ

○ 文部科学省は、昨年11月、小学校5年生から高校3年生まで各学年ごとに、全国の公立学校から100校100学級を抽出して「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査」を実施しました。合計800校の内、96.4%に当たる771校から有効回答を得、その結果をまとめたものを3月に公表しました。

○ 受験勉強、学習塾・予備校通い、PC、深夜放送、SNS、ゲーム、不登校、いじめ、貧困、深夜徘徊、非行等々、急激な社会環境の変化と子どもたちを巡る生活習慣の乱れで、子どもの気力・学力・体力の低下が報告されています。その背景に子どもの睡眠時間が極度に悪化していることが懸念されています。そこで、文科省は睡眠・朝食などの生活習慣が、自己肯定感 (自己受容)や規範意識といった子どもの自立にどの程度影響しているかを調べました。
 それによりますと、就寝時刻が早い小中学生ほど、「自分のことが好きだ」と答えた割合が高く、就寝時刻が遅いほど「何でもないのにイライラする」とする割合が高くなる傾向が見られました。
 携帯電話やスマホで通話やメール、SNS、インターネットをする時間が長いほど、就寝時刻は遅くなる傾向があることも分かりました。寝る直前までPC・スマホ・ゲーム等情報機器に触れている頻度が高いほど、朝「ふとんから出づらい」と感じる割合は高くなりました。将に、寝る直前のスマホで「朝つらい」のです。

○ 「次の日に学校がある日の就寝時刻」では、小学生は21時~22時が41.1%で最も多く、次いで22時~23時が36.2%でした。就寝時刻は、午前0時以降の割合は、小学生3.7%、中学生22.0%,高校生47.0%でした。「睡眠時間が十分でない」と答えた割合は、小学生14.9%、中学生24.8%、高校生31.5%でした。
 文科省ではこれらの集計を組み合わせて分析しました。相関関係がみられた項目は、「次の日に学校がある日の就寝時刻」が早い小中学生ほど、「自分のことが好きだ」と答える傾向が高いことが分かりました(57.9%)。一方、午前0時~1時に寝る小学生は、肯定回答が34.7%でした。就寝時間が遅い小中学生ほど「何でもないのにイライラする」と答えた割合は高くなりました。

○ 深夜0時以降に就寝している中学生は22%、高校生は47%です。学校段階が上がるにつれて、睡眠不足と感じる子どもの割合が増える傾向が見られ、高校生では3人に1人に達しました。朝食摂取率も、高校生では毎日朝食をとっているのはおよそ5人に1人でした。食欲がない、食べる時間がないそうです。

○ 「学校がある日とない日の起床時刻が2時間以上ずれることがよくある」子どもほど、「午前中の授業中に眠くて仕方ないことがよくある」と回答する割合が高いのです。「学校から帰宅後に30分以上仮眠をとることがある」子どもほど、「午前中に調子が悪いことがある」と回答する割合が高くなりました。
 「朝食を毎日食べる」子どもは、「ルールを守って行動する」と回答する割合が高くなりました。また、「朝食時に家の人との会話が多い」子どもほど、「自分のことが好き」と回答する割合が高いのです。

○ スマホの使用を自制する動きが各地で見られます。PTAの協力で午後9時になるとスマホを親に預ける動きであったり、生徒たちが自主的に午後10時に電源を切る動きであったりします。それほど、SNSの縛りと生活の乱れの相関関係が高いことが社会的問題になっています。
 ある程度学力を持ち、進路が明確な子どもたちと、そうでない子どもたちの格差が益々広がっています。それに自己肯定感(自己受容)と規範意識を加えますと、小学校の時にこそ、しっかりと身に付けさせたい、環境改善をしたいことが一人一人に明確になってきます。「地の塩151号」「地の塩159号」の内容と関連づけて是非お考えください。
 今回の調査で、情報機器との接触時間が子どもの生活の乱れとの関係に深く関わることが考えられます。 
 尚、情報機器に接することが「ない」と答えた中学生が、17.2%いたことを付け加えておきます。