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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】平成26年6月2日 校長 山田 耕司

祈りのすすめ

○ 今年の全校児童の行動目標は、「マリア様に倣い『はい』と返事をして前にすすみましょう」です。
家庭ではご両親に、学校では先生に、その教えに心から「はい」と返事ができ、前に進めるといいですね。
本校のこどもたちは、登校しますと、マリアロビーのマリア様の前で、今日一日の始まりに感謝する祈りを夫々に捧げます。教室では、皆一緒に折々に祈りを捧げます。自分自身のこと、友だちのこと、隣人のこと、家族のこと、学級のこと、学校のこと、遠く東日本やフィリピンの被災者の方々のこと。
 本校では、このようにして、祈る気持ちを育むことを教育の根幹としています。

○ 熊本県出身の詩人で絵本作家 葉 祥明さんの代表的な詩に「母親というものは」があります。

母親というものは無欲なものです
我が子がどんなに偉くなるよりも
どんなにお金持ちになるよりも
毎日元気でいてくれることを
心の底から願います
どんな高価な贈り物より
我が子の優しいひと言で
十分すぎる程幸せになれる
母親というものは
実に本当に無欲なものです
だから
母親を泣かすのは
この世で一番いけないことなのです

私は、キリスト教系学校で中学・高校・大学と過ごした葉 祥明さんの母親のまなざしに、聖母マリアのまなざしを重ねます。
2000年もの間、人々が聖母マリアを崇敬しその生き方に生きる模範を求めてきた源に、誰もが持ち続けたい母への思慕・敬愛があるのでしょう。
私の母は93歳になります。家族全員を教会に導いた人です。本人の強い希望でひとり暮らしを続けています。私は、勤務の帰りに立ち寄り必要な小仕事をするのが日課ですが、いつ訪れてもロザリオを手にマリア様に祈る母の姿に出会います。「来てくれたのね。ありがとう」の言葉と共に。

○ 祈りを体験し、日々祈りを重ねていくことで、こどもたちの内面に育っていくものがあります。
「マリア様が、私たちをどこまでも愛してくださったように、私のお母様も、私をどこまでも愛してくださる」 母親とこどものつながりは命のつながりです。命を大切にすることは、他者の命を大切にし、自分の命も大切にし自尊感情も培います。

○ 道徳教育で「価値」を教えても「祈り」を身に付けていなければ、行動することは難しいと思います。祈りは、今ある自分を立ち止まって、人間を超える存在を認め、自己を見直す振り返る見通す行為でもあります。
現代社会は豊かな物質に囲まれ、情報の波に翻弄される毎日です。競争を求められる日々、義務を求められる生活。このような中、人間らしく生きるために、自分を律しコントロールし立つことは、相当の心のエネルギーを必要とします。日々、祈りによって神さまに支えられるとすれば人は幸せです。

○ 幼い子が食事の前に祈ります。

お食事を作ってくださったお母ちゃま、おばあちゃま、働いてくださるお父ちゃま、おじいちゃま、
ありがとうございます。
このお食事で、みんなの体と心が、神さまのみ旨にかなうものとなりますように。
恵まれない世界のおともだちのためにも、お祈りいたします。
神さまありがとうございます。
このお食事を感謝していただきます。
この子の祈る姿が、食卓を潤します。

そこに集うみんなが、清々しい気持ちで食卓を囲むことができます。なんと幸せなことでしょう。