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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】平成25年12月1日

海星が先駆ける教育


○ 小学校に隣接して幼稚園の新園舎が建築中です。お正月過ぎにはその全容が見られるでしょう。新年度からスタートします新しいマリア幼稚園には保育園が附属されます。海星のキャンパスの東部分でいよいよ0歳児から12歳児までの教育がスタートします。
 文部科学省は、平成22年度に「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について(報告)」を出しました。そこには、保幼小(保育園・幼稚園・小学校)連携の現状や課題、重要性が述べられています。
 私は、かつて福岡市立小学校の校長と福岡市立幼稚園の園長を兼任し、3年間かけて幼小連携の教育課程の研究をし、九州地区研究大会を公開したことがあります。子どもたちの発達や学びの連続性を図るためには、保幼小の間で遊びと学びをなめらかに接続していく教育課程の編成や環境づくり、指導法において連携を図っていく必要があります。
保幼小のこれからの教育の方向を考えた時、本学院の場合、そのキーワードは、「モンテッソーリ教育」や「英語活動」「体力づくり」だととらえております。

○ 小学校1年生の教室で、学習に集中できない、手遊びをする・うろうろする・ちょっかいをかける、先生の話が聞けない等「小1プロブレム」が、福岡市を含め一部報告されています。
文部科学省の「幼児期の教育と小学校の教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議資料」によりますと、人には生涯にわたる学習基盤になる「学びの基礎力」の涵養が必要とあります。「学びの基礎力」は次の4つの要素から構成されています。
① 興味・関心・意欲=人や自然、ものに興味関心をもち、意欲をもって遊び学ぶ
② 自己統制=集中力を維持する力、目的をもって
行動するために、気持ちを調整し粘り強く取り組
み、つまずいたら工夫しようとする力。
③ 気づき=人や自然、ものに関わって、おもし
ろいことや不思議なことに気づき、言葉にしていく力。
④ 協同=友達と協同して目的を達成する力。 

○ 幼児期の遊び・「学びのめばえ」を、児童期の「自覚的な学び」へ円滑に接続し、人の生涯の学習の基盤となる「学びの基礎力」を醸成するために、家庭教育と共に保幼小の連携の在り方が求められています。
幼児期には、遊びの楽しさや好きなこと興味のあることに集中することを通して、学ぶことを意識せずにさまざまなことを学ぶ、遊び・「学びのめばえ」が見られます。「モンテッソーリ教育」での「お仕事」が将にそれに当たります。「遊び」を通して友達との葛藤を生み生きる力となり、「心情・意欲・態度」を身につけます。児童期には学校教育の教科や領域の学習、学校行事を体験することによって「学びのめばえ」が「自覚的な学び」へと発展していきます。

○ 「自覚的な学び」とは、学校の授業や家庭学習、塾など学ぶことへの意識があり、集中する時間と、まったくの遊びなどそうでない時間の区別がつき、与えられた課題や自分の見つけた課題を自分のものとし、計画・見通しをもって学習を進めることです。
 児童期には、この「自覚的な学び」の中で、「学力の三要素」(通信表の評価項目と一致)が育成され、生涯学習の基盤になる「学びの基礎力」が醸成されていくと考えます。因みに、「学力の三要素」とは、①基礎的な知識・技能 ②課題解決のために必要な思考力・判断力・表現力 ③主体的に学習に取り組む意欲・態度をさします。
 以上のように幼児期と児童期の教育には様々な違いがあります。保幼小教育の目標を「人の自立への基礎」(学びの自立・生活上の自立・精神的な自立)と捉えた時、教育の場を連続させることが子どもにとっては幸せです。保幼小の教育の場を円滑に接続し「学びの基礎力」を醸成するためには、連続した教育課程と教育方法の工夫が必要です。私たちは同じキャンパスで組織的にこの実践を試みます。全国的にも大変ユニークな取り組みとなります。是非関心をお持ちください。