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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】平成24年11月15日 副校長 野口 美智子

「はじめて」が脳を成長させる           

職員室の窓から、「ヤマザクラ」が見事に赤くなっているのが見える頃になりました。南の運動場にある、幹が7つに別れた「ヤマザクラ」です。4月に本校にはじめて来たときに、その花の美しさに感動したのですが、「秋の紅葉も素晴らしいですよ。」と言われ、楽しみにしていました。108本もある本校のサクラの中でも、ひときわ見事な色の変化を見せてくれています。深まりゆく「秋」、子ども達はガイアの森で、栗を拾ったり、アケビを採ったり、きれいな色の落ち葉を拾ったりしてそれぞれに「秋」を楽しんでいます。     
 1・2年生の子ども達は、11月7日(水)生活科の時間に、自分たちで育てたサツマイモで焼き芋をしました。大きなドラム缶2セットに炭をおこし、濡らした新聞紙とアルミホイルに包んだサツマイモを入れました。焼き芋の香りと、輝くような黄金色,ホッカホカの熱さが、サツマイモをいっそうおいしくしたに違いありません。子ども達一人ひとりのさまざまな「秋」、おうちでも「はじめての秋の体験」について話してくれた子がいるかもしれません。
                                             
 さて、海星小学校では、研究主題を「自ら考え学び行動する子どもの育成」、副主題を「プログラム学習と聴き合い活動で一人ひとりの学びが深まる授業の工夫」として、算数科で研究を進めています。元福岡市教育センター所長 近藤 明 先生にご指導いただきながら、わかる授業・楽しい授業・味がある授業を目指して、全職員で取り組んでいましたが、11月6日(火)に、第1回目の研究授業・授業研究会を行いました。
 4年生「広さを調べよう」の単元で、複合図形(L字型)の面積の求め方を工夫するところでした。子ども達は、前の時間までに、図に補助線を書き入れて、どこに長方形や正方形があるかを明確にし、自分なりに言葉・数式・図などを用いて説明できるようにフリップに書き込んでいました。まずは、それぞれの班ごとに聴き合い活動を行います。聴き合い活動は本校が長年取り組んできた活動で、相手の考えをしっかり聴くことからはじめます。それぞれのフリップの内容を見てみると、子ども達が多様な考え方をしていることがわかります。多様な考え方をしているからこそ、友達の考えを聴いて、「ああそうか、そんな考え方もできるのだな。」「自分では気がつかなかったな。」などと相手の考えを認め合うことができるのです。4年生の子ども達は、なれた様子で聴き合い活動を進めていきました。はじめて気がついたこと、はじめてわかったことが、子ども達・教師共に多い研究授業になりました。

 脳科学者 茂木 健一郎 氏の「脳は成長し続ける」という話を読んだことがあります。そのポイントの一つとして、「『はじめて』が脳を成長させる」があげられていました。「経験したことのない新しいことに出会うと、脳内ではドーパミンという物質が放出され、脳は快楽・快感という喜びを得ます。その図式が脳に組み込まれて、快感をもたらした行動を繰り返すうち、上達・熟練していく。これが脳に新たな回路をつくりだしてくれるのです。つまり『人生ではじめて』にたくさん出会うことで脳は活性化しさらに成長するのです。」とありました。
 子ども達にとっては、毎日「人生ではじめて」が何度もあるわけですから、脳は活性化し、停滞することを知らないわけです。また「子どもの表情には、脳の若さを保つのに必要な要素が集約されています。好奇心・前向きな気持ち・チャレンジ精神・新しい体験を喜ぶ気持ち・うまくいくという根拠のない自信・それを裏付けるための努力(子どもはそれを努力と思わずやっていますが)。」ともありました。
 子ども本来が持っている「よさ」をしっかり引き出して、脳を活性化させ成長させていくことが大切だと改めて感じました。ご家庭でも、どうか意図的に「はじめて」にたくさん出会わせてください。

-お知らせ-
 飯塚高校を舞台にした福岡発地域ドラマ「スイーツ!」が、12月7日(金)夜7時30分からNHK総合テレビで放映されます。今年50周年を迎えた飯塚高校は本校の関連校です。どうぞご覧ください。