【高校-学校長より生徒へのメッセージ】人生は実技
「人生は実技」 教頭 鶴田葉月 1月20日
3学期が始まると、令和2年度も残り少なくなってきたと感じます。そして、入試や、学期末の試験を通して、計画的に勉強してきた成果を試す機会には、自然と次の一年を意識するのです。
そんな中で、自分では頑張っているつもりでもなかなかうまく行かないことにぶつかったとき、ふっと、この状態を変えるために、努力を続けるのはもう止めて、別の道を進んでみようか。そういう思いが、心をよぎるということは、誰もが経験することです。
もし、皆さんが、ちょうどそういう迷いの時期にいるなら、私がまず申し上げたいのは、「これまで頑張ってきたことを、諦めるにはまだ早いから、いっしょに、もう少し頑張ってみましょう。」ということです。苦しい時には、もっと、楽で面白い道や効果的な方法があるような気がしますね。隣の芝生はとかく青く見えるものだから。
でも、人生は実技ですから、例えば人の成功談や表面上の華々しさを見聞きするだけでは、自分には何も身に付きません。勉強でも部活でも進路でも人間関係でも、自分自身で粘り強くチャレンジしてみて、うまく行かなかったら、少しやり方を変えてまたチャレンジする。迷う今こそ、あきらめずに目の前の目標を一つずつ乗り越えてみることです。
そして、その努力は、ぜひ、静かに、自分と向き合い、じっくり考えて工夫しながら進めてください。
と言うのも、私たちは、本当に大切なことは、信頼できる人だけに、誰もいないところで、こっそりと、小さな声で、「あのね、実は…」と話すものです。多くの人が集まる騒がしいところでは話さないでしょう?逆にスポーツの応援や、ライブなどで思いっきり大声を張り上げている時には、何もかも忘れてしまいます。ということは、私たちが、自分の人生や世界についての大切なことを考えたり語ったりするときは、落ち着いた気持ちで、密やかな声で話さなくてはならないということです。
進路や進級について考えなくてはならない今は、しーんとした気持ちが大切。迷っているその時は、ぜひ、一人でじっくり考え、勉強してみましょう。
さて、先週、本校の大学入学共通テストの激励会で、校長先生が引用された武者小路実篤の、「もう一息」という詩が、とても印象に残ったので、ご紹介します。
もう一息
もう一息という処でくたばっては
何事もものにならない
もう一息
それにうちかってもう一息
それにも打ち克って
もう一息
もう一息
もうだめだ
それをもう一息
勝利は大変だ
だがもう一息
…どうですか?いいでしょう。勉強の時、部活動の時、…苦しくても、頑張らなくてはいけないときに、どうぞ思い出してください。今日もコロナ感染に気をつけ、実りの多い一日にしてください。
3学期が始まると、令和2年度も残り少なくなってきたと感じます。そして、入試や、学期末の試験を通して、計画的に勉強してきた成果を試す機会には、自然と次の一年を意識するのです。
そんな中で、自分では頑張っているつもりでもなかなかうまく行かないことにぶつかったとき、ふっと、この状態を変えるために、努力を続けるのはもう止めて、別の道を進んでみようか。そういう思いが、心をよぎるということは、誰もが経験することです。
もし、皆さんが、ちょうどそういう迷いの時期にいるなら、私がまず申し上げたいのは、「これまで頑張ってきたことを、諦めるにはまだ早いから、いっしょに、もう少し頑張ってみましょう。」ということです。苦しい時には、もっと、楽で面白い道や効果的な方法があるような気がしますね。隣の芝生はとかく青く見えるものだから。
でも、人生は実技ですから、例えば人の成功談や表面上の華々しさを見聞きするだけでは、自分には何も身に付きません。勉強でも部活でも進路でも人間関係でも、自分自身で粘り強くチャレンジしてみて、うまく行かなかったら、少しやり方を変えてまたチャレンジする。迷う今こそ、あきらめずに目の前の目標を一つずつ乗り越えてみることです。
そして、その努力は、ぜひ、静かに、自分と向き合い、じっくり考えて工夫しながら進めてください。
と言うのも、私たちは、本当に大切なことは、信頼できる人だけに、誰もいないところで、こっそりと、小さな声で、「あのね、実は…」と話すものです。多くの人が集まる騒がしいところでは話さないでしょう?逆にスポーツの応援や、ライブなどで思いっきり大声を張り上げている時には、何もかも忘れてしまいます。ということは、私たちが、自分の人生や世界についての大切なことを考えたり語ったりするときは、落ち着いた気持ちで、密やかな声で話さなくてはならないということです。
進路や進級について考えなくてはならない今は、しーんとした気持ちが大切。迷っているその時は、ぜひ、一人でじっくり考え、勉強してみましょう。
さて、先週、本校の大学入学共通テストの激励会で、校長先生が引用された武者小路実篤の、「もう一息」という詩が、とても印象に残ったので、ご紹介します。
もう一息
もう一息という処でくたばっては
何事もものにならない
もう一息
それにうちかってもう一息
それにも打ち克って
もう一息
もう一息
もうだめだ
それをもう一息
勝利は大変だ
だがもう一息
…どうですか?いいでしょう。勉強の時、部活動の時、…苦しくても、頑張らなくてはいけないときに、どうぞ思い出してください。今日もコロナ感染に気をつけ、実りの多い一日にしてください。
【小学校-校長室から】家庭文化と校風
教 頭 松本 裕子
〇先週は、福岡地方にも寒波が到来し、大雪となりました。なかなか積雪の体験がない子どもたちは、雪が降り始めると窓の外が気になり、授業どころではありませんでした。7日の夜から降り始めた雪が8日には4㎝ほど積り、あたり一面銀世界。大人のわたしたちは、通勤や子どもの送迎を心配しましたが、子どもたちの心は逸り「雪遊び」。
学校は通常通り行いましたので、保護者のみなさま方には、雪の中の送迎にご協力をいただきまして、ありがとうございました。
おかげ様で、学校に来た子どもたちは、雪景色の校庭で思う存分「雪遊び」を体験することができました。
〇明日から2日間、令和3年度の入学試験の面接があります。来年度本校入学を希望される方が来校されます。この日を迎えるために早い方は3歳児の時から小学校を探され、ご家庭の教育方針や我が子に適した学校をと情報収集をされます。
学校説明会の後も個別に学校見学を希望され、ご案内いたします。見学希望の方の多くは「子どもに海星小学校を見せたい」「学校の雰囲気を肌で感じさせたい」と思われます。そして、見学後には「子どもを連れてきてよかった」「やっぱり、子どもが気に入ってくれた」「幼稚園とあたたかい雰囲気がとても似ている」と入学志願を固められます。
〇家庭の文化と海星小学校の校風が入学の決め手となるようです。海星小学校の校風は、保護者のみなさまの目にどのように映っているのでしょうか。校風とは、学校独自がもつ性質です。
・カトリック学校で神さまに見守られた一人ひとりを大切にしてくれる学校。
・モンテッソーリ教育を取り入れ、一人ひとりの「生きる力」を育んでくれる学校。
・自然豊かで子どもを伸び伸びと育ててくれる学校。
・一学年ひとクラスで仲良しの学校。
・保護者と学校が連携して子どもを育てている学校。 など
この校風がそれぞれのご家庭の文化に重なっているでしょうか。それとも・・・。
〇本校はモンテッソーリ教育を取り入れていますが、
子育てや教育の原点になることがらですので「子育
てを知る5つのポイント」を紹介します。
①大人と子どもは違います。大人の行動の目的は「結果」ですが、子どもは「過程」です。
②子どもの動きをよく見ましょう。目の前の子どもを「自分の目で」しっかりと見ることが大切です。
子どもが興味を示していることや困っていることに気づきます。
③子どもはよく見ています。子どもは大人の動きをよく見ています。子どもは大人の動きを見ながら頭を働かせています。
④教え方にはコツがあります。子どもに何かを伝えるときは、ひとつだけを伝えましょう。そして順序だててゆっくりとやってみせましょう。
⑤何度も繰り返しやることで成熟します。子どもはひとつのことを集中して繰り返しすることがあります。同じことを繰り返しやって充実感や自信を得て熟成したときに次のステップへチャレンジできます。
〇わたしたちは、海星に入学してきた子どもたち一人ひとりを大切にするイエス様の教えに倣い、6年間責任をもってお預かりいたします。しかし、時として保護者さまのご意向にそえないこともあり得ます。
家庭の文化と校風が人間のエゴイズムで食い違うことがあるからです。「一人ひとりを大切にする」ことは、キリスト教の教えから「ゆるし」が必要になってきます。教育にかかわる私たちは、この事を常に自覚し日々研鑽して参ります。
〇先週は、福岡地方にも寒波が到来し、大雪となりました。なかなか積雪の体験がない子どもたちは、雪が降り始めると窓の外が気になり、授業どころではありませんでした。7日の夜から降り始めた雪が8日には4㎝ほど積り、あたり一面銀世界。大人のわたしたちは、通勤や子どもの送迎を心配しましたが、子どもたちの心は逸り「雪遊び」。
学校は通常通り行いましたので、保護者のみなさま方には、雪の中の送迎にご協力をいただきまして、ありがとうございました。
おかげ様で、学校に来た子どもたちは、雪景色の校庭で思う存分「雪遊び」を体験することができました。
〇明日から2日間、令和3年度の入学試験の面接があります。来年度本校入学を希望される方が来校されます。この日を迎えるために早い方は3歳児の時から小学校を探され、ご家庭の教育方針や我が子に適した学校をと情報収集をされます。
学校説明会の後も個別に学校見学を希望され、ご案内いたします。見学希望の方の多くは「子どもに海星小学校を見せたい」「学校の雰囲気を肌で感じさせたい」と思われます。そして、見学後には「子どもを連れてきてよかった」「やっぱり、子どもが気に入ってくれた」「幼稚園とあたたかい雰囲気がとても似ている」と入学志願を固められます。
〇家庭の文化と海星小学校の校風が入学の決め手となるようです。海星小学校の校風は、保護者のみなさまの目にどのように映っているのでしょうか。校風とは、学校独自がもつ性質です。
・カトリック学校で神さまに見守られた一人ひとりを大切にしてくれる学校。
・モンテッソーリ教育を取り入れ、一人ひとりの「生きる力」を育んでくれる学校。
・自然豊かで子どもを伸び伸びと育ててくれる学校。
・一学年ひとクラスで仲良しの学校。
・保護者と学校が連携して子どもを育てている学校。 など
この校風がそれぞれのご家庭の文化に重なっているでしょうか。それとも・・・。
〇本校はモンテッソーリ教育を取り入れていますが、
子育てや教育の原点になることがらですので「子育
てを知る5つのポイント」を紹介します。
①大人と子どもは違います。大人の行動の目的は「結果」ですが、子どもは「過程」です。
②子どもの動きをよく見ましょう。目の前の子どもを「自分の目で」しっかりと見ることが大切です。
子どもが興味を示していることや困っていることに気づきます。
③子どもはよく見ています。子どもは大人の動きをよく見ています。子どもは大人の動きを見ながら頭を働かせています。
④教え方にはコツがあります。子どもに何かを伝えるときは、ひとつだけを伝えましょう。そして順序だててゆっくりとやってみせましょう。
⑤何度も繰り返しやることで成熟します。子どもはひとつのことを集中して繰り返しすることがあります。同じことを繰り返しやって充実感や自信を得て熟成したときに次のステップへチャレンジできます。
〇わたしたちは、海星に入学してきた子どもたち一人ひとりを大切にするイエス様の教えに倣い、6年間責任をもってお預かりいたします。しかし、時として保護者さまのご意向にそえないこともあり得ます。
家庭の文化と校風が人間のエゴイズムで食い違うことがあるからです。「一人ひとりを大切にする」ことは、キリスト教の教えから「ゆるし」が必要になってきます。教育にかかわる私たちは、この事を常に自覚し日々研鑽して参ります。
【高校-掲示板】臨時休校のお知らせ 1月8日
臨時休校のお知らせ
1月8日 6:00現在、福岡地区の積雪・路面凍結等の状況を踏まえ、生徒の安全を第一に考えて、本日は臨時休校といたします。生徒の皆さんは、自宅学習を行ってください。なお、1月12日火曜日は通常通りの登校・授業を予定していますが、地域の状況を踏まえ、安全に登校できるか判断した上で登校してください。また、本日実施予定の校内実力テストおよび直前テストは1月12日に実施します。
1月8日 6:00現在、福岡地区の積雪・路面凍結等の状況を踏まえ、生徒の安全を第一に考えて、本日は臨時休校といたします。生徒の皆さんは、自宅学習を行ってください。なお、1月12日火曜日は通常通りの登校・授業を予定していますが、地域の状況を踏まえ、安全に登校できるか判断した上で登校してください。また、本日実施予定の校内実力テストおよび直前テストは1月12日に実施します。
【高校-学校長より生徒へのメッセージ】3学期 始業式
第3学期 始業式 「新年あけましておめでとうございます。」
校長 古賀 誠子
新年あけましておめでとうございます。
今日は雪が降っています、窓から見える雪景色が綺麗ですね。今日は中庭の様子が、いつもと違っていて新鮮です。さて、みなさんは、冬休みをどのように過ごしましたか。私は、大掃除、お正月の準備、そしてお正月と慌ただしくも充実した日々でした。家族と一緒に大掃除をする、一緒に料理して食卓を囲む、当たり前の時間のように思えますが、とても貴重な時間、大切に過ごしたいものですね。家族あっての自分です、お休みの時は姉妹や兄弟、そして両親のために仕事ができるとよいですね。『私たちには限られた時間が与えられていて、時間とは「命」です』、とシスター入江が先日高3の講演会でおっしゃいました。今日からみなさんと過ごす私の「命」を有意義に使いたいと思います、今年もどうぞよろしくお願いします。
今日の聖書の箇所は、マルコによる福音書 第2章、21節~22節からでした。主イエスと弟子たちが罪人たちと食事をしていることに不信感を持った人々が、「断食」の問題を取り上げて、イエス様に「断食」をどのように考えているかを尋ねている場面です。断食はイスラエルの国においては、空腹の苦しみの中で、自分の罪を悔い改め、神に赦しを求めて祈るという宗教的に大事な意味を持っています。しかし、その本来の目的から離れて、断食することで、人の信仰の深さを計るということもあったのです。ここでは、人々が主イエスと弟子たちが断食するのを見たことがないために、いったい彼らの信仰はどうなっているのかと尋ねています。主イエスはそれに対して次のようにお答えになります。
折りたての布から布切れをとって、古い服に継ぎあてたりしない。そんなことをすれば、破れは一層ひどくなる。そして、新しいぶどう酒は、古い革袋に入れるものではない、そんなことをすると革袋は裂けてぶどう酒が台無しになる。「新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ」ということです。私たちもクリスマスミサで学んだ通り、神様はお約束された通り、救い主・イエスキリストを私たちに贈ってくださいました。貧しい馬小屋でお生まれになり、私たちのところにこられました。私たちがこの恵みを受けとめて、これまでの生き方を変えなければならない時が今、新年なのです。
では、新しい生き方とは何か。ダラダラ過ごすことをやめる、親の手伝いをもっとする、携帯電話やタブレットに使う時間を減らしもっと勉強する、もっといい成績をとるとか・・・・このように具体的なことを考えるかもしれません。しかし、それはただ自分の生活習慣をなんとか変えるということにすぎません。聖書のいう「新しい生き方」とは、もっともっと深い意味を持ちます。「これまでの生き方」に何かを付け加えることではありません。「これまでの生き方」に不足していたと思われるものを補うことでもありません。それは、わたしたちの人生の土台を変えること、すなわち新たに自分の中に「人生の中心軸」を据えるということです。
「あなたのこれまでの人生の中心軸は何ですか。」「あなたのこれまでの人生の土台は何ですか。」そして「これからはどうですか。」これが、私からあなたへの第3学期の宿題です。新年です、「新しい中心軸」を自分の中に据えましょう。やはり、シスターがおっしゃった「大きな木」がキーワードですね。葉っぱのフレディーが地面に落ちたとき、「自分はこんなに大きな木に連なっていたのだなあ」と改めて知ったと言いました。「大きな木」がまだよく見えていないという人もたくさんいるでしょう。第3学期、一層心を成長させましょう、私もあなたも人としてまた一つステップアップしたいですね。シスターのお話、放送朝礼、宗教の時間、学校行事、そして授業のなかに「大きな木」の答えはきっとあります。直接先生方に尋ねてみてもいいかもしれません。「先生の大きな木は何ですか?」と。
さて、3年生、いよいよ一般入試の始まりです。受験生のアンカーが走り出します。今年はお正月もなかったことでしょうが、誰もが通ってきた道です。あと少し、もう少し、ゴールテープはそこに見えています。このラストランが一番きついですね。今年の箱根駅伝を見ましたか?10区、あと数キロのところで、創価大のアンカーが、駒沢大のアンカーに抜かれました。そこで大きく勝敗が変わった。優勝した大学生ランナーたちは、はやぶさ2の話にでてきたJAXAのように、「周到な計画」と「チームワーク」を持っていた。そして「強靭な精神力と肉体」がありました。大変高い技能をもった選手たちが、それぞれの持ち場で持てる力をすべて発揮する。愚痴らない、落ち込まない、ひたすら前進するための練習だったと選手たちは言います。また、仲間が奮起して走る姿を見て、もっともっと高い課題を自分に課し、仲間と切磋琢磨、伸びていこうと努力する。駒澤大学のアンカー石川選手、自分の仲間の姿を見て、「自分もやってやろう」いや、「やってやる」と勝つ姿を強くイメージして走った・・・陸上部の部室には墨で大きく書かれた文字があった。「己に勝つ」、当たり前のことですが、これを実行するのが一番難しい。人間は苦しくなるとつい自分をかばいたくなる、人のせいにして言い訳したくなる、逃げたくなる、しかし、この弱い自分を超えなければ勝利はないと思っていいでしょう。自分には到底できそうもないことを前に、「できない」と言って諦めるのも自分、「できる」と信じてチャレンジするのも自分です。強い精神力でここを乗り切って欲しいと願っています。まずは来週の「新共通テスト」での健闘を祈っています。次に、「チームワーク」、進路の決まっている3年生は、最後までチームを見守り、チームの世話をすること。駅伝の給水係の姿を見ましたか、自分は選手としては走れなかったが、給水中の選手に伴走しながら、「男だろ、頑張れ」と声をかける姿を見ました。そして、先生たちもあなたたちのそばで一緒に走りながら、「海星生でしょう、頑張れ」と声をかけています。
次に、2年生は3年生の姿をよく見ていてください。これは来年の自分の姿です。3年生は、確固たる目標があるから、選手として走ることができています。どこに向かって走っていったらいいのか分からなければ、腰を下ろしたまま、ずっと同じ場所で休憩していることになります。それは、才能(タラントン)を地中に埋めて隠していた息子の話と同じです。神様はそのような生き方は決して喜ばれません。コロナ禍であっても、時間はいつも通り経過し、受験は予定通り行われます。将来の自分の職業を具体的にイメージし、そこに到達するための短期的な目標を定めながら、「周到な計画」をもって勉学に励みましょう。やってみなければわからない、やってみて見えてくる美しい景色があります。ここにいる全員に神様からの「呼びかけ」callingが必ずあります、耳を澄まして聴き、恐れずに一歩前に踏み出してみてください。
1年生、1年間の総仕上げの時です。海星にきて、何を学ぶことができたでしょうか、宗教行事や宗教、放送朝礼はこれまで中学では経験したことがないものだったでしょう。皆さんの振り返りを見ていると、大変考察が深く、心が動いているのがよく分かります。2年生、3年生へと学年を進めていくと、きっと大きなものを手に入れることでしょう。2年後が心から楽しみです。3学期の始まりに際して、1年生には確認したいことがあります。自身の短期的な目標に目を向けてみてください、勉学、部活動、コース独自の取り組みなど、入学時にたてた目標は達成していますか、一つずつ丁寧に評価してみてください。「やらされている」勉強はつまらない、3学期、もっともっとアクティブに、学びに向かいましょう。
最後に、再びコロナが流行、現在、第3波の真っただ中にあります。東京都、千葉、埼玉、神奈川では、緊急事態宣言が出されました。福岡も、感染者数が急増しており、とても深刻かつ危機的な状況であることには間違いありません。マスク、手洗い、うがい、そして換気の徹底。大きな声で話さないこと、距離を保って友人と話すこと、食事は前を向いてとること、徹底してもらいたいと思います。教育活動が途切れないように、今こそ皆で心を合わせて頑張る時です。また、年末年始も休まず働き通した人がいます。特に、最前線で戦っている医療従事者のご苦労に思いを寄せ、祈ります。あなたにできる最大の支援は、「自分が感染しないこと。」第3学期の始まりです、しまっていきましょう。

令和3年1月7日 中庭の雪景色

校長 古賀 誠子
新年あけましておめでとうございます。
今日は雪が降っています、窓から見える雪景色が綺麗ですね。今日は中庭の様子が、いつもと違っていて新鮮です。さて、みなさんは、冬休みをどのように過ごしましたか。私は、大掃除、お正月の準備、そしてお正月と慌ただしくも充実した日々でした。家族と一緒に大掃除をする、一緒に料理して食卓を囲む、当たり前の時間のように思えますが、とても貴重な時間、大切に過ごしたいものですね。家族あっての自分です、お休みの時は姉妹や兄弟、そして両親のために仕事ができるとよいですね。『私たちには限られた時間が与えられていて、時間とは「命」です』、とシスター入江が先日高3の講演会でおっしゃいました。今日からみなさんと過ごす私の「命」を有意義に使いたいと思います、今年もどうぞよろしくお願いします。
今日の聖書の箇所は、マルコによる福音書 第2章、21節~22節からでした。主イエスと弟子たちが罪人たちと食事をしていることに不信感を持った人々が、「断食」の問題を取り上げて、イエス様に「断食」をどのように考えているかを尋ねている場面です。断食はイスラエルの国においては、空腹の苦しみの中で、自分の罪を悔い改め、神に赦しを求めて祈るという宗教的に大事な意味を持っています。しかし、その本来の目的から離れて、断食することで、人の信仰の深さを計るということもあったのです。ここでは、人々が主イエスと弟子たちが断食するのを見たことがないために、いったい彼らの信仰はどうなっているのかと尋ねています。主イエスはそれに対して次のようにお答えになります。
折りたての布から布切れをとって、古い服に継ぎあてたりしない。そんなことをすれば、破れは一層ひどくなる。そして、新しいぶどう酒は、古い革袋に入れるものではない、そんなことをすると革袋は裂けてぶどう酒が台無しになる。「新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ」ということです。私たちもクリスマスミサで学んだ通り、神様はお約束された通り、救い主・イエスキリストを私たちに贈ってくださいました。貧しい馬小屋でお生まれになり、私たちのところにこられました。私たちがこの恵みを受けとめて、これまでの生き方を変えなければならない時が今、新年なのです。
では、新しい生き方とは何か。ダラダラ過ごすことをやめる、親の手伝いをもっとする、携帯電話やタブレットに使う時間を減らしもっと勉強する、もっといい成績をとるとか・・・・このように具体的なことを考えるかもしれません。しかし、それはただ自分の生活習慣をなんとか変えるということにすぎません。聖書のいう「新しい生き方」とは、もっともっと深い意味を持ちます。「これまでの生き方」に何かを付け加えることではありません。「これまでの生き方」に不足していたと思われるものを補うことでもありません。それは、わたしたちの人生の土台を変えること、すなわち新たに自分の中に「人生の中心軸」を据えるということです。
「あなたのこれまでの人生の中心軸は何ですか。」「あなたのこれまでの人生の土台は何ですか。」そして「これからはどうですか。」これが、私からあなたへの第3学期の宿題です。新年です、「新しい中心軸」を自分の中に据えましょう。やはり、シスターがおっしゃった「大きな木」がキーワードですね。葉っぱのフレディーが地面に落ちたとき、「自分はこんなに大きな木に連なっていたのだなあ」と改めて知ったと言いました。「大きな木」がまだよく見えていないという人もたくさんいるでしょう。第3学期、一層心を成長させましょう、私もあなたも人としてまた一つステップアップしたいですね。シスターのお話、放送朝礼、宗教の時間、学校行事、そして授業のなかに「大きな木」の答えはきっとあります。直接先生方に尋ねてみてもいいかもしれません。「先生の大きな木は何ですか?」と。
さて、3年生、いよいよ一般入試の始まりです。受験生のアンカーが走り出します。今年はお正月もなかったことでしょうが、誰もが通ってきた道です。あと少し、もう少し、ゴールテープはそこに見えています。このラストランが一番きついですね。今年の箱根駅伝を見ましたか?10区、あと数キロのところで、創価大のアンカーが、駒沢大のアンカーに抜かれました。そこで大きく勝敗が変わった。優勝した大学生ランナーたちは、はやぶさ2の話にでてきたJAXAのように、「周到な計画」と「チームワーク」を持っていた。そして「強靭な精神力と肉体」がありました。大変高い技能をもった選手たちが、それぞれの持ち場で持てる力をすべて発揮する。愚痴らない、落ち込まない、ひたすら前進するための練習だったと選手たちは言います。また、仲間が奮起して走る姿を見て、もっともっと高い課題を自分に課し、仲間と切磋琢磨、伸びていこうと努力する。駒澤大学のアンカー石川選手、自分の仲間の姿を見て、「自分もやってやろう」いや、「やってやる」と勝つ姿を強くイメージして走った・・・陸上部の部室には墨で大きく書かれた文字があった。「己に勝つ」、当たり前のことですが、これを実行するのが一番難しい。人間は苦しくなるとつい自分をかばいたくなる、人のせいにして言い訳したくなる、逃げたくなる、しかし、この弱い自分を超えなければ勝利はないと思っていいでしょう。自分には到底できそうもないことを前に、「できない」と言って諦めるのも自分、「できる」と信じてチャレンジするのも自分です。強い精神力でここを乗り切って欲しいと願っています。まずは来週の「新共通テスト」での健闘を祈っています。次に、「チームワーク」、進路の決まっている3年生は、最後までチームを見守り、チームの世話をすること。駅伝の給水係の姿を見ましたか、自分は選手としては走れなかったが、給水中の選手に伴走しながら、「男だろ、頑張れ」と声をかける姿を見ました。そして、先生たちもあなたたちのそばで一緒に走りながら、「海星生でしょう、頑張れ」と声をかけています。
次に、2年生は3年生の姿をよく見ていてください。これは来年の自分の姿です。3年生は、確固たる目標があるから、選手として走ることができています。どこに向かって走っていったらいいのか分からなければ、腰を下ろしたまま、ずっと同じ場所で休憩していることになります。それは、才能(タラントン)を地中に埋めて隠していた息子の話と同じです。神様はそのような生き方は決して喜ばれません。コロナ禍であっても、時間はいつも通り経過し、受験は予定通り行われます。将来の自分の職業を具体的にイメージし、そこに到達するための短期的な目標を定めながら、「周到な計画」をもって勉学に励みましょう。やってみなければわからない、やってみて見えてくる美しい景色があります。ここにいる全員に神様からの「呼びかけ」callingが必ずあります、耳を澄まして聴き、恐れずに一歩前に踏み出してみてください。
1年生、1年間の総仕上げの時です。海星にきて、何を学ぶことができたでしょうか、宗教行事や宗教、放送朝礼はこれまで中学では経験したことがないものだったでしょう。皆さんの振り返りを見ていると、大変考察が深く、心が動いているのがよく分かります。2年生、3年生へと学年を進めていくと、きっと大きなものを手に入れることでしょう。2年後が心から楽しみです。3学期の始まりに際して、1年生には確認したいことがあります。自身の短期的な目標に目を向けてみてください、勉学、部活動、コース独自の取り組みなど、入学時にたてた目標は達成していますか、一つずつ丁寧に評価してみてください。「やらされている」勉強はつまらない、3学期、もっともっとアクティブに、学びに向かいましょう。
最後に、再びコロナが流行、現在、第3波の真っただ中にあります。東京都、千葉、埼玉、神奈川では、緊急事態宣言が出されました。福岡も、感染者数が急増しており、とても深刻かつ危機的な状況であることには間違いありません。マスク、手洗い、うがい、そして換気の徹底。大きな声で話さないこと、距離を保って友人と話すこと、食事は前を向いてとること、徹底してもらいたいと思います。教育活動が途切れないように、今こそ皆で心を合わせて頑張る時です。また、年末年始も休まず働き通した人がいます。特に、最前線で戦っている医療従事者のご苦労に思いを寄せ、祈ります。あなたにできる最大の支援は、「自分が感染しないこと。」第3学期の始まりです、しまっていきましょう。

令和3年1月7日 中庭の雪景色

【小学校-校長室から】新年あけましておめでとうございます。
校長 山田 耕司
コロナ禍の中で
〇 フランシスコ教皇は新年のメッセージで「気配りの文化は平和への道」と示されました。それはコロナ禍と戦争・紛争の絶えない現代社会に見られる無関心、拒否、対立の文化を根絶するためです。人々は自分の所属する共同体の中で、民族間で、国家間で、対立や比較や争いを続けます。「気配り」がそれらを氷解させる「鍵」になるということです。氷が解けると春がやって来ます。私たち海星小学校も平和を祈りながら、平和のために微力でも尽くす決意を新たにしながら、目の前にいる子どもたちと共に歩んでまいります。
コロナ禍と新しい教育
〇 コロナ禍の中、先の見えない不安の時間が長くなります。
本校では、子どもたちに希望を強く抱かせる学校生活を充実させるために、令和3年度からの教育(カリキュラム・学校行事等)を本年度の経験を生かして下記の4点を目玉に現在検討を重ねております。
①子どもたちを活かす学校行事のあり方と実施
②SDGs
③ICTの効果的な活用を促進し情報活用能力を確実に育成できる学習
④低学年期における「ことばの発達・充実」と放課後教室の実施
コロナ禍とSDGs
〇 新型コロナウイルス感染拡大は地球全体に及び、ワクチンの開発と使用が大きな関心事となっております。国家間・民族間・共同体間の格差を埋めなければ感染防止は難しいと言われます。
そんな折、文科省は令和6年度(2024年)から使用する小学校教科書に、国連の提唱する「SDGs」を背景とした「持続可能な社会の実現に向け、自ら考え、行動できる子どもの育成」を取り上げるように要請しています。「私たちのいのちと日々の生活は他者の働きや犠牲の上に支えられているという自覚」を一人ひとりの小学生にも持ってもらいたいのです。
SDGsは、人間が地球でずっと暮らしていくために達成しなくてはいけない目標が17あると教えます。そしてこの目標は世界共通で2030年までの達成をめざします。
小学校でのSDGsの取り組みは
〇 子どもたちは普段意識していないだけで、通常の教科学習の中でSDGsに関連する知識を身につけています。
社会科で行われる食料自給率の話題からは「貧困」「海洋資源」「陸上資源」の話に繋がりますし、戦争や平和の話題からは「平和」「目標」について考えることができます。理科の「気候」単元は「気候変動」について考える入口に最適です。
〇 このような通常教科学習から「自分ごととして考える・行動できる」一歩踏み込むことで、SDGsに繋げることができます。総合的な学習「ステラマリス」では、「SDGsの基礎を学ぶ」「課題解決学習としてSDGsに取り組む」等、じっくりと学びます。総合的な学習は、教科の枠に縛られないため教科の学びを生かす横断的な学習になりますし、「ジェンダー」「健康・福祉」など、教科とは結びつけにくい課題についても取り組むことが可能になります。課題解決学習の実施は、計画からその成果まで落ち着いて考える時間ができるため、子どもにとっても達成感を味わいやすくなります。また、「聴き合い活動」を通して自分たちの考え方や行動の成果をまとめ、発表することもできます。
〇 学校全体としてSDGsに取り組むパターンも考えております。学年ごとのレベルに応じた課題に取り組んだり、学年を超えた「縦割りグループ」で課題に取り組んだり、時には保護者の方に参加いただき、ご一緒に行動計画を立てることもあると思います。
SDGsの行動目標は「成果目標」であり、行動目標から一歩踏み出し「だから実際にこのような行動を起こしました」「その結果、こんな成果がありました」という成果もセットにすることが求められています。
目標達成のために、一人ひとりが実際に行動を起こし成果を上げるということが大切になります。海星っ子にどこまでチャレンジできるかが楽しみです。
コロナ禍の中で
〇 フランシスコ教皇は新年のメッセージで「気配りの文化は平和への道」と示されました。それはコロナ禍と戦争・紛争の絶えない現代社会に見られる無関心、拒否、対立の文化を根絶するためです。人々は自分の所属する共同体の中で、民族間で、国家間で、対立や比較や争いを続けます。「気配り」がそれらを氷解させる「鍵」になるということです。氷が解けると春がやって来ます。私たち海星小学校も平和を祈りながら、平和のために微力でも尽くす決意を新たにしながら、目の前にいる子どもたちと共に歩んでまいります。
コロナ禍と新しい教育
〇 コロナ禍の中、先の見えない不安の時間が長くなります。
本校では、子どもたちに希望を強く抱かせる学校生活を充実させるために、令和3年度からの教育(カリキュラム・学校行事等)を本年度の経験を生かして下記の4点を目玉に現在検討を重ねております。
①子どもたちを活かす学校行事のあり方と実施
②SDGs
③ICTの効果的な活用を促進し情報活用能力を確実に育成できる学習
④低学年期における「ことばの発達・充実」と放課後教室の実施
コロナ禍とSDGs
〇 新型コロナウイルス感染拡大は地球全体に及び、ワクチンの開発と使用が大きな関心事となっております。国家間・民族間・共同体間の格差を埋めなければ感染防止は難しいと言われます。
そんな折、文科省は令和6年度(2024年)から使用する小学校教科書に、国連の提唱する「SDGs」を背景とした「持続可能な社会の実現に向け、自ら考え、行動できる子どもの育成」を取り上げるように要請しています。「私たちのいのちと日々の生活は他者の働きや犠牲の上に支えられているという自覚」を一人ひとりの小学生にも持ってもらいたいのです。
SDGsは、人間が地球でずっと暮らしていくために達成しなくてはいけない目標が17あると教えます。そしてこの目標は世界共通で2030年までの達成をめざします。
小学校でのSDGsの取り組みは
〇 子どもたちは普段意識していないだけで、通常の教科学習の中でSDGsに関連する知識を身につけています。
社会科で行われる食料自給率の話題からは「貧困」「海洋資源」「陸上資源」の話に繋がりますし、戦争や平和の話題からは「平和」「目標」について考えることができます。理科の「気候」単元は「気候変動」について考える入口に最適です。
〇 このような通常教科学習から「自分ごととして考える・行動できる」一歩踏み込むことで、SDGsに繋げることができます。総合的な学習「ステラマリス」では、「SDGsの基礎を学ぶ」「課題解決学習としてSDGsに取り組む」等、じっくりと学びます。総合的な学習は、教科の枠に縛られないため教科の学びを生かす横断的な学習になりますし、「ジェンダー」「健康・福祉」など、教科とは結びつけにくい課題についても取り組むことが可能になります。課題解決学習の実施は、計画からその成果まで落ち着いて考える時間ができるため、子どもにとっても達成感を味わいやすくなります。また、「聴き合い活動」を通して自分たちの考え方や行動の成果をまとめ、発表することもできます。
〇 学校全体としてSDGsに取り組むパターンも考えております。学年ごとのレベルに応じた課題に取り組んだり、学年を超えた「縦割りグループ」で課題に取り組んだり、時には保護者の方に参加いただき、ご一緒に行動計画を立てることもあると思います。
SDGsの行動目標は「成果目標」であり、行動目標から一歩踏み出し「だから実際にこのような行動を起こしました」「その結果、こんな成果がありました」という成果もセットにすることが求められています。
目標達成のために、一人ひとりが実際に行動を起こし成果を上げるということが大切になります。海星っ子にどこまでチャレンジできるかが楽しみです。
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