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  福岡海星女子学院高等学校 福岡海星女子学院附属小学校 福岡海星女子学院マリア幼稚園  

【小学校の校長室から】コミュニケーションの大切さ 教頭 米倉信彦

○ まだまだ残暑の厳しい日々が続いておりますが、朝晩はずいぶん涼しくなり、南運動場やガイアの森では、盛んに虫たちが鳴き始めています。少しづつ秋の気配を感じるようになってきました。
私事ではございますが、肩の手術により7,8月の長期にわたりお休みさせて頂きました。その間子ども達や保護者の皆様方には大変ご心配をおかけいたしました。申し訳ございませんでした。
 9月9日(月)から元気に学校に復帰することができました。また今まで以上に子ども達と一緒に学校生活を送っていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○ 今日13日は「中秋の名月」です。名月と言われているのですが、必ずしも満月とは限らないそうです。今年は14日が満月にあたるそうです。また、その時の満月は、地球との位置関係から今年見える満月の中で一番小さく見えるのだそうです。
 古来より、月を見て詩歌や俳句を詠み、お供え物をする風習が日本にはありました。今年は日々の忙しさを忘れて、家族ご一緒に名月鑑賞される時間を作られてはいかがでしょうか。

○ 2学期を順調にスタートした子ども達の次の大きな目標は、ファミリースポーツデーです。お父様やお母様、おうちの皆様に頑張っている姿を見てもらおうと子ども達は力いっぱい練習に励んでおります。1,2年生は「カンフーレディー」の振り付けを覚えようと何度も同じ動きを繰り返しています。3,4年生のダンス「パプリカ」はほぼ完成に近づきつつあり、より美しく踊れるように運動場で汗を流しています。5,6年生は「集団行動」。足並みをそろえ、みんなの心を一つにして歩く練習に励んでいます。どの学年も、限られた練習時間を有効に使って最高の演技に仕上げようとがんばっております。ただし、子ども達は毎日相当疲れて帰宅すると思います。十分に栄養をとり、しっかりと体を休め体調を崩さないようにしてあげてください。そして9月22日(日)に行われるFSDには、保護者の皆様の暖かく大きな声援をよろしくお願いいたします。

○ 日韓関係がぎくしゃくする今年の夏休み、私は病院の中で幅広い年代の方と接する機会がありました。そこで感じたのは、やはりコミュニケーション力の必要性でした。『相手は、何を言いたいのだろうか』と考え、『では、このお尋ねをすればわかるだろうか』『相手は、いやな気持ちにならないだろうか』などと創造力を働かせて考える。どのくらい相手の考えを理解できるか、相手に上手に自分の意志伝えることができるかは、やはり自分の努力なのだと痛切に感じました。

○ 今から何年も前になりますが、一時期の流行語として『KY』という言葉が流行ったことがありました。みんながある話題のことで騒いでいる中で、何が起こったか瞬時に理解ができない人をからかって言う言葉であったように思います。しかし、何が起こったかきちんとした意味が分からずに、周りの人に合わせて騒いでしまうほうが恥ずかしいことではないでしょうか。正直に言えた人が、「空気が読めない」と馬鹿にされていたのかも知れませんが、ただその場の雰囲気に合わせて騒いでいる人より、ずっとよいでしょうね。一番よいのは周りの状況を分かった上で、堂々と自分の意見を言える人ではないかと思います。
 自分の意見を言うからには、それなりの根拠が必要で自分の考えをしっかり持つ必要があります。そのためには常に勉強しておかなくてはならないでしょう。大切なのは、その努力をコツコツと続けていくことだと思います。そして、意見を言えば周りからそれに対しての意見も出てくるでしょう。相手の話をよく聴くことで相手の考え方が分かり、必要に応じて自分の考えも伝える。コミュニケーションの大切さです。また、考え方が間違っていれば修正をしていくこともできるのです。

【小学校の校長室から】さあ、2学期の始まりです


さあ、2学期の始まりです
         校長 山田 耕司
○ みなさん、夏休みの体験は如何でしたか。
私は夏になりますと家族で湯布院の湯布高原で1週間程度の時間を過ごします。福岡市より5℃程度気温が低いのが快適です。鹿の家族が訪れるのを待ったり、町のプールで泳いだり、ひぐらしのカナカナ声に耳を傾けて読書をしたりとゆっくりと過ごします。
湯布院の金鱗湖畔に由布岳を背景に緑に囲まれたお店があります。2階は喫茶で階下は食事処と土産店になっています。終日グレゴリオ聖歌が流れています。大学生の頃から50年程お気に入りで通っています。
ある時店主にグレゴリオ聖歌を流す由縁をお聞きしました。近くにあるトラピスト修道院での体験やコンサートの話をされました。訪れる内外の観光客がこの聖歌に癒されます。
○ レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』(ミラノ・ドミニコ修道院の壁画テンペラ画)をご存知でしょう。ヨハネによる福音書13章21節にある「12人の弟子の中の一人が私を裏切る」とキリストが予言した時の情景です。そして、裏切り者ユダが出て行った後「一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、賛美をささげてこれを手で分け、弟子たちに与えて仰せになった。『取って食べなさい。これはわたしの体である』。また杯を取り、感謝をささげ、彼らに与えて、言われた。『皆、この杯から飲みなさい。これはわたしの血であり、多くの人に罪のゆるしを得させるために流される、契約の血である。』」(マタイ26・26-28) このキリストの教えを記念してミサが2000年後の現在も行われています。本校の子ども達も年に2回全員でミサに与ります。最後の晩餐の後、キリストの受難が実現するために「一同は賛歌を歌ってから、オリーブ山へ出かけて行った」(マタイ26・30)と聖書に記されています。これらのことから、初代教会期からミサでは聖歌が歌われてきました。
6世紀末、ミサや集会で歌い継がれてきた聖歌が集約され、グレゴリオ1世による「グレゴリオ聖歌」が出来上がります。
旧約聖書に神への賛歌として「詩篇」があります。キリスト教(カトリック・東方教会・英国国教会・プロテスタント諸派)では、詩篇は度々歌唱されるものです。詩篇はさまざまな音楽家によって作曲され、多彩な音楽的表現を生み、西洋音楽発展の土壌ともなりました。
詩篇を歌いながら人々は苦悩・不安・不満・忍耐・嘲笑・侮蔑・願望・感謝を神に訴え回心していきます。
回心は自分の規範意識を神(キリスト)の教えに移し生き方を改めていくことになります。
○ 8月19日、合唱部が「NHK合唱コンクール」録音(台風8号のため8月6日市民会館での発表が中止)の前に、フランシスコホールで練習の成果を披露してくれました。その透き通ったハーモニーは祈りの環境の中で育まれた福岡海星小学校にしかないものです。音楽専科の2名の先生による指導で、子ども達のやる気・根気・音楽性が引き出され見事な合唱になりました。合唱部は4年生以上の部員20数名で構成されていますから児童の1/10が参加していることになります。
海星小学校では毎朝、各教室から子ども達の歌声が響いてきます。聖歌は祈りそのものです。その歌詞の一つひとつに耳を傾けながら私も共に祈っております。
○ 11月24日、来日されるフランシスコ教皇が長崎でミサを捧げられると聞きました。カトリック学校としてこの機会に共に神のお恵みに与りたいと願います。
教皇はどのようなメッセージを発せられるのでしょう。
「地球環境」の疲弊化にはすべての人々が危惧しています。解剖学者養老孟司氏は、「今や世界の人口の8割が都市に暮らしているといわれる異常な状況です。子ども達の行く末を考えた時、田舎で暮らそう、自然に帰ろう。」「河原の石や枯れた木や虫たち。田舎には意味のないものがいっぱいある。自然が感覚を鍛えてくれる。それがいいんです。」と言い続けておられます。海星の恵まれた環境を十分に生かして楽しい2学期を子ども達と共に歩んでまいりましょう。

【小学校の校長室から】さあ、夏休みです 校長 山田 耕司

○ 1年生、初めての夏季合宿の体験は如何でしたか。
「これがずうっと続くといいなあ」合宿が終わりに近づいた時、ひとりの3年生がつぶやきました。この子の中には体験のどんな魅力が宿ったのでしょう。
「学校は勉強するところ」と大人は子どもたちによく語ります。本当にそれだけでしょうか?
学校には、子どもたちが楽しみにしている行事や活動や環境が山のようにあるのです。その子なりにそれを見つけていろいろと組み合わせてやってみたいのです。気に入ったらとことんやってみたいのです。
○ 1学期が終わり子どもにとって緊張する時間が訪れます。「通信表あゆみ」を前にご両親の話に耳を傾けなければなりません。どんな時間が待っているのでしょう。話を聴きながら、「終わったこと」と思っている子もいます。自分なりに「頑張ったのに」と思っている子もいます。後悔している子もいます。親としてどう臨まれますか。どの子も誉められたいのですが…。
○ 私の6年生のころを思い出しています。夏休みにやりたいことが二つありました。ひとつは田舎の流れの速い江の川を小学校最後の夏にどうしても横断すること、新しく出来るカトリックの中学校に合格するために受験勉強に励むことです。宿題は日記をのぞいて7月の末までにやり遂げました。塾も家庭教師もない頃です。分厚い問題集「自由自在」を買ってもらい、これを3回は繰り返してやろうと目標を決めました。
お盆休みに田舎にやって来た父が川べりに姿を現し「おお、やっとるのう」と言って笑って見ていました。私は臆病で途中で溺れたらどうしようかと足がすくみ川の中央から引き返してしまいます。何度もチャレンジします。小1の時には軽く泳ぎ渡っていた父です。
灯下カリカリと鉛筆を走らせていましたら、祖母が「冷たいお茶でも飲みんさい」と置いていきました。4歳下の弟は側の蒲団でのんきに鼻歌を歌いでんぐり返しをしてコロコロ遊んでいました。祖母が作ってくれるご馳走と入浴後近所のお店で食べるかき氷が楽しみな夏でした。
○ 小学生のわが子との夏休みは中南米のパナマでした。熱帯のパナマは1年中夏です。遊びはサッカーと水泳です。毎日泳いでいるのですから上手になります。
子どもたちの夏休みの話題は毎年「旅行」でした。夏休み前になると目が輝いてきます。「今年はディズニーワールドよ」母親の一声に歓声が上がります。夏休みの計画はそれぞれ自分で作り私に見せにきました。
○ 小学生の孫が勉強道具を持って我が家にやって来ます。「お祖父ちゃま、ちょっと聴きたいことがあるんですけど」「教えてください」。わたしの書斎でカリカリやっています。年長児の双子の妹たちも食卓で平仮名を書いています。「お祖父ちゃまあ、おおかみって書いてみて」。何度も何度も繰り返して書いています。「これでいい?」幼稚園のモンテッソーリ教育の成果が随所に見えます。横から「もう字が汚い。書き直して」「どうしてちゃんと書かないの。何回も言ってますよ。お姉ちゃまはきれいに書きますよ」母親の声です。
○ 毎年200人の子ども達に接していますと、その子どもたちの仕草・行動に思わずにっこりしてしまいます。新しい発見をする喜びに満ちています。神様は一人ひとりに素晴らしいタレントをプレゼントして下さいました。その子にしかない特別のタレントです。
「聴く」「見つめる」「待つ」「大丈夫」「ほどほどでよい」私の好きな言葉たちです。子どもと接する時も私の心をよぎる言葉たちです。
子どもの内心まで「聴く」、子どものおもしろい仕草や行動を「見つめる」、結果は神様しか分かりません、ですからじっと「待つ」、いろいろ悩むけれど心配だけれど「大丈夫」、あんまりガンバリすぎないで「ほどほどでよい」ですよ。ゆとりのリズムがあったほうが次にもその次にも期待が膨らみます。
○ さあ、夏休みです。海星の夏休みです。我が家の夏休みです。特別の夏休みです。家族みんなで、どのようにして楽しみましょうか。充実させましょうか。

【小学校の校長室から】AIの時代に 校長 山田 耕司

○ 子どもたちが大人になる頃、日本はさらに人口減少が進み、企業の活動や社会生活のあらゆる面で外国人労働者とAI(人工知能)に頼るデジタル化とグローバル化が進む国になると予測されています。このままではAIや外国人労働者に職を奪われ希望する職業に就けない若者と、一方AIを使いこなし莫大な富を得る若者、生きがいを得る若者が登場します。
 AIを使いこなすには「読解力」が大切だと言われます。これまでの研究でAIの能力で最も弱い部分が「読解力」だと判明しています。同時に全国学力調査(小6・中3)で読書習慣不足、「読解力」不足が顕著なことが判明しました。

○ 算数の学習で小学3年生になりますと、「算数嫌い」が増加します。「計算問題は楽しいけれど文章題は苦手、嫌い」と子どもは言います。文章は読めるけど、文章を正確に理解する力が不十分なのです。
 新聞社と協力して「NIE教育」に熱心に取り組む学校があります。NIE(Newspaper in Education)は、学校で新聞を教材として活用することです。1930年代にアメリカで始まり、日本では85年、静岡で開かれた新聞大会で提唱されました。その後、教育界と新聞界が協力し、社会性豊かな青少年の育成や活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げて、全国で展開しています。この教育は新聞に書かれた事実を正確に理解する力を醸成することができますから「読解力」の涵養に役立ちます。小学1年生から新聞に親しませましょう。

○ AIに職を奪われないためには、文書やメールを読んできちんと実行できる「読解力」を身につける必要があります。論理性や構成力の基礎が「読解力」です。その上に創造力(アイディア)が宿ります。
 「読解力」を醸成するためにご家庭で実行していただきたいことがあります。
 国語の宿題で「本読み5回」が出ました。子どもは「お母さん聞いて」と大きな声で読みます。読み終えました。「どう」得意そうに評価を求めます。そこで「大きな声でとてもよかったよ」とほめていただいた後に、「そのとき主人公のごんはどんな気持ちだったと思う」と聴いてください。「なるほど。Bちゃんはそう考えたんだね」(文中のことばを手がかりにことばを根拠に自分の考えを伝えることができる子ども)。この継続が子どもを育てます。

○ AI時代にこれからの求められる大学像も大きく変わります。このほど、英国の教育専門誌が「世界大学ランキング日本版2019」を発表しました。
教育リソース(資産・資源)・教育充実度・教育成果・国際性の4点から評価しています。
「総合」で1位京大2位東大3位東北大4位九大5位北大。
「教育リソース」で1位東大2位東京医科歯科大3位京大4位東北大5位浜松医科大(静岡)。
「教育充実度」で1位国際教養大(秋田)2位国際基督教大3位筑波大4位上智大5位立命館APU大(大分)。
「教育成果」で1位京大2位東大3位九大4位阪大5位慶応。
「国際性」で1位国際教養大2位国際基督教大3位立命館APU大と報告されました。
 これは「研究大学」と「教育大学」を総合しての評価です。
 大学の規模や国公私立にかかわらず教員との交流・協働学習・批判的思考・学びの関連づけ・社会との接続など、大学の「学びの改革」が急速に進んでいます。小中高での「主体的・対話的で深い学び」に育てられた青年に準備される新しい大学の姿です。外国人教師・スタッフや留学生の数は増加の一途です。将来の大学・職業選択にこれらの視点も欠かせません。

○ 海星小では、このようなAI社会への動きに対応して、本年度から4年生~6年生を対象に4グループに分かれ「マリアンタイム」を始めました。
「英会話」では中2のテキストを使い練習を重ねて外部のスピーチコンテストに参加します。「合唱」ではNHK合唱コンクールに出場します。「ICT」ではプログラミング学習を楽しみます。そのうちロボット遊びにも挑戦します。「読書」ではさまざまな読書体験をし「読解力」も醸成します。ご家庭ではどうなさいますか。

【小学校の校長室から】だますより だまされる人に 教頭 米倉信彦

〇 6月中旬になり、いよいよ梅雨の時期に入りました。近年は雨が降る場合、短時間に大量の雨を降らすことが多くなってきているようです。昨年は6月下旬から7月にかけてたくさんの雨が降り、多くの地域で河川の氾濫や水害となりました。平成29年には、九州北部豪雨で甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しいですね。朝倉市などは被害の爪あとが生々しく残っているところが未だにあります。今年は大きな災害が起きないことを願うばかりです。

○ さて、今年も各学年の水泳学習が行われました。(5,6年生は14日が最終日)3日間という短期間での指導ではありますが、それぞれの子どもの能力に合わせて目標を決め、それに向けてしっかりと泳いでいました。最終日には着衣泳が行われ、服を着たまま水の中に入るという体験も行っています。この着衣泳体験を通して、もしもの時にどのようにしたらよいか、落ち着いて行動することの大切さなどを学んで欲しいと思います。

○ 先日のテレビで、久しぶりに心温まるニュースを見ました。話は以下のようなことです。      (コラム参照)

 4月24日、モノレールの那覇空港駅でのこと、伯父さんの葬儀出席のために与那国島に帰省する高校生の崎元さんが財布を落として、チケットが買えずに困っていました。そこに居合わせた埼玉県の医師猪野屋さんが事情を聴き、見ず知らずにもかかわらず、高校生の彼に失くした6万円を貸してくれたということです。崎元さんは、無事伯父さんの葬儀に出席することができましたが、お金を借りた時は気が動転しており、名前を聞くことも忘れていたそうです。その後、家に帰った崎元さんは地元の新聞でお金を貸していただいた方を探し、埼玉に帰っていた猪野屋さんが名乗り出てくれたというお話です。お金を貸した猪野屋さんは、周りの人から「騙されたんだよ。お前は人を見る目がないね。」と散々言われていたそうです。人をだますのは当たり前、人を裏切るなんてへっちゃらという時代、人を信じてはだめと言われている中、これを否定する何とすばらしい出来事だったことでしょう。また、与那国から崎元さんが戻ると、落としていた財布がモノレールの乗車駅で見つかり、中の現金6万円もそのまま手元に戻って来たということです。私はこのニュースを見て、猪野屋さんのように6万円もポンと貸せるほどお金は持ってませんが、自分は自分の名前のように人を信じて、騙される人になりたいと思いました。